今週、12月12日(水)に発売が予定されている『SteelSeries Ikari Laser Mouse』を借りてきたので、速攻レビューということで紹介してみます。
『Ikari Optical』 と Ikari Laser』は一部機能に違いはあれど、ある程度共通している部分もあるので、Optical のエントリも合わせて読んでいただけたらと思います。
Ikari Optical にはなく、Ikari Laser にのみ採用されている機能を紹介します。
SteelSeries XY2 センサー
『Ikari Laser』は、『Ikari Optical』とは違って『SteelSeries XY2 センサー』という新しいレーザーエンジンエクノロジーが採用されています。
通常のマウスに採用されている『面積相関法』とは異なるトラッキング解析が使われており、秒間 40,000 回のトラッキングを実現しています。
SteelSeries ExactSens テクノロジー
マウスの CPI を、専用のソフトで 1 ~ 3200 まで自分の好みに合わせて設定できます。
ゲームや OS の Sensitivity を 1.0 に設定し、マウス側で CPI を設定することでソフトウェアに左右されない正確な感度の設定をすることができます。
たとえば、1600dpi のマウスを使用しておりで Sensitivity の設定が 1.5 だったとします。
『Iakri Laser』 では、ゲームの Sensitivity を 1.0 にした後に、計算で算出したとおりにマウスの CPI を 2,400 に設定することでこれまでどおりの感度でプレーすることができるようになります。
公式サイトの製品ページに、CPI の計算プログラムがおいてあります。
これらの設定値は、マウス内のメモリに保存されるため違うマシンに差し替えても再度設定を行なう必要はありません。
LAN 大会などに参加するゲーマーにはうれしい機能でしょう。
SteelSeries FreeMove テクノロジー
マウスを動かしている際に発生する動きのブレを補正してくれる機能です。
Ikari Laser では、この直線補正を専用のソウトウェアを介して 7 段階から自分の好みに合わせて設定できるようになっています。
画像の説明を見てわかるように、右側の Straight の方向に向かってメモリを増やしていくと、直線補正が強く適用されるようになります。
余りすばやくマウスを動かすとよくわからないので、マウスを下に向かってゆっくりと引いていく動作をしてみたところ、本来下がっていくはずのカーソルが直線横向きに維持されるのを確認できました。
自分では気づかないレベルの細かな動きを、プログラムが補正してくれるのはシチュエーションによっては非常に助けになるのではないかとおもいます。
※12/11 19時追記
発表会に参加したNSさんに指摘していただきましたので追記します。
『SteelSeries FreeMove テクノロジー』については、「補正をかけることができる」という点ではなく「補正をかけないようにすることができる」というのが売りとのことです。
自分は逆のことをして喜んでいたと…。
ということで斜線にしました。NSさんありがとうございました。
すでに読んだ方には、ご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。
プログラムマクロ
専用のソフトウェアを使って、それぞれのボタンにマクロを登録することができます。
マクロの対象となるのは、マウスのボタンとキーボードで、試してみたところ、受け付けられるのは 5 個のアクションまででした。
それぞれのキーの動きを 1 ミリ秒単位で調整することができます。
5つしかないボタンのどれを犠牲にするか迷うところです。
思ったよりもちゃんとした動作をするので驚きました。
プレー環境は以下のとおりです。ゲームでのマウスの加速はそれぞれの設定で切っています。
MMO と RTS に設計されているということなので、『Age of Empire 3』の体験版をダウンロードしてきました。
ちなみに、MMO と RTS 用と言われていますが、FPS で性能を発揮しないというわけではありません。
下の画像を見てわかるとおり、『Ikari Laser』は FPS にも適したマウスとなっています。
SteelSeries Ikari Laser の最大の特徴は、『SteelSeries ExactSens テクノロジー』ではないでしょうか。
この機能を使うことによって、自分にもっとも合ったオリジナル CPI 設定を作ることか出来るのは、細かいところにまでこだわるゲーマーには非常にうれしいでしょう。
デザインをいじることはできませんが、半オリジナルマウスを作れるようなものですから。
秒間 40,000 回のトラッキングを実現する『SteelSeries XY2 センサー』については、RTS でいろいろと試してみましたが、「さすが秒間 40,000 回のトラッキングは違うぜ!」と明確にわかるシーンには出くわしませんでした。
これは、自分が FPS ゲーマーなためだからで、RTS をする人が試してみたらまた違う反応になるかもしれません。
FPS の使用においては、前述の通り特にデメリットはなく違和感なく使うことができます。
『SteelSeries FreeMove テクノロジー』は、Counter-Strike シリーズにおけるマウスの水平移動をサポートしてくれている気がします。
マウスの移動に自信がない人は、強めに補正をかけておくことである程度の修正が行なわれているのを実感することができるでしょう。
プログラムマクロについては、「余計なものはつけない」という SteelSeries の美意識からすると、それに反するものなのではないかと思ってしまいました。
プロゲーマーがプログラムマクロを使っているというエピソードはほとんど聞いたことがありませんし、ゲーマー仲間やゲーマーのブログを見聞きしていても、需要としてマクロがないと、と言う意見はほとんど聞いたことがありません。
人間には出来ない正確な操作の再現をマクロがしてくれることが魅力的なのは間違いありませんが、自分はあまり使いどころが想定できませんでした。
『SteelSeries Ikari Laser Mouse』 は、マウスパッドとの相性にうるさいマウスです。
公式サイトの FAQ では、『SteelSeries Experienced』シリーズ(旧 Icematシリーズ)のようなガラス製パッドとの使用は推奨されていません。
公式には、布製の 『SteelSeries QcK』 シリーズもしくは 『SteelSeries 5L』 と合わせて使うことが推奨されています。
ちなみに、新製品の 『SteelSeries SP』 との相性はどうかというと、ポインタの飛びが比較的わかりやすい形で確認できました。
これは、CPI を上げれば上げればほど顕著で、正直なところ使い物にならないレベルです。『SteelSeries S&S』 でも同様にポインタの飛びが確認できました。
推奨されている SteeelSeries QcK シリーズの 『mass』 では快適に動作しました。
また、他社製品ではありますが布系パッドの 『EverGlide Titan』 でも快適に利用できました。
まずは、Ikari はオススメなのかということについてですが、これまで説明したとおり、スタイルによってはオススメということになるでしょうか。
自分の場合は持ち上げる動作をする機会が多いので、それが若干苦になるのはマイナスポイントです。
ただ、読み取りについて不満はあまりありませんでした。
Laser の場合は、マウスパッドを変えないといけない場合があることに注意が必要です。
Optical と Laser どちらを選ぶかは、「とことんマウスにこだわりたいかそうでないか」ということになるのではないかと思います。
基本的には、Optical で十分に満足行く性能を発揮してくれるでしょう。
やはり、CPI を自分に合わせて設定できる『SteelSeries ExactSens テクノロジー』は、本当にこだわるゲーマーにはうれしい機能だと思います。
これで形状に満足できるのであれば、Laser は現時点で最強のマウスとなりえる可能性があるでしょう。
どちらも比較的価格が高いので、購入に踏み切るまでが大変そうです。
製品に触れることが出来る店舗で確認したり、口コミやレビューをみて事前に調べておくにこしたことはないというところでしょうか。
Ikari Optical は 8,900 円、Ikari Laser は 13,800 円で 2007年12月12日(水)に発売となります。
Ikari Opticalについては以下をご覧ください。