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Counter-Strike『PGL Bucharest 2025』の賞金配分方式変更「プレイヤー賞金」「クラブ報酬」方式に

Counter-Strike大会『PGL Bucharest 2025』の賞金配分方式の変更に関する発表が行なわれました

公式発表

「Valve Regional Standings」(VRS) の変更により、チームの獲得賞金総額がランキングポイントの対象となりました。これに伴い、『PGL Bucharest 2025』の賞金配分を以下の通りとします。

順位賞金総額プレイヤー賞金クラブ報酬
1位$400,000$200,000$200,000
2位$187,500$93,750$93,750
3位$150,000$75,000$75,000
4位$87,500$43,750$43,750
5-8位$62,500$31,250$31,250
9-11位$31,250$15,625$15,625
12-14位$18,750$9,375$9,375
15-16位$12,500$6,250$6,250

公式ランキングと賞金の取り扱い

「VRS」は、ゲーム開発元のValveによるCounter-Strike競技シーンの公式チームランキングです。

チームのランキングはポイント方式によって決定され、ポイント換算にはチームの獲得賞金額が影響します。

この計算モデルがアップデートされ、「ESL」や「Esports World Cup」等が採用する「クラブ報酬」も換算されるようになりました。

PGLが賞金の打ち訳を変更する意味

過去の計算データを見ると、チームが大会賞金で得た金額はそのまま計算に使われています

2024年まで、大会側がチームとパートナー契約することにより大会出場チームに収益配分が行なわれてきました。Valveがeスポーツに関するルール変更を行なったことにより、この仕組みは2025年から廃止となっています。

ESLは、チームが報酬を得られるよう、PGLに先行して賞金総額を「プレイヤー賞金」「クラブ報酬」方式とすることを導入していました。

先日行なわれた『PGL Cluj-Napoca 2025』は一部チームが出場を見合わせています。HLTV.org編集長のStriker氏は、ポッドキャストにて「一部チームが出場を見合わせたのは収益配分を得られないため」と言及しています

今回、PGLが「プレイヤー賞金」「クラブ報酬」方式に追従したのはチームに収益がないことで出場を見合わせるケースに対する対策ということになりそうです。

PGL代表Silviu Stroie氏が1月末に行なっていた説明

「なぜ出場してもチームに収益がないのか」というのがよくわからなかったのですが、PGL代表Silviu Stroie氏が1月末に行なっていたSNS投稿を読むと見えてくるものがありました。

基本的に賞金は選手に支払われていて、チームには別枠の支援金が提供されるのが通例でした。

PGLは異なり、賞金を選手ではなくチームに一括支払いし、その配分はチームに一任するやり方でした。

それが、「プレイヤー賞金」「クラブ報酬」に変更となったというのが今回の発表という理解です。

Silviu Stroie氏投稿の和訳

PGLのCounter-Strike 2 Tier 1イベントで提供する賞金総額$1,250,000が、どのように配分されるかを説明します。

これまでの7~8年間、Counter-Strikeの賞金構造は少し特殊なものでした。賞金は「チーム」と「通常賞金」の2つに分けられ、「通常賞金」が選手に支払われていたと理解しています。正直なところ、なぜこのような配分方式が採用されていたのかよくわかりませんでした。

この業界では「チーム」「クラブ」「組織向け賞金」「出場報酬」といった明確な記載が無い限り、賞金は基本的に選手に支払われます。しかし、PGLの方式は異なります。

PGLは資金を様々なカテゴリに分割するのではなく、全てをチームに支払います。大会が終了してから2週間以内に、全額を送金します。

賞金の配分については、チームの判断に委ねられます。選手の給与、チーム強化、選手の新規獲得、運営費用、何に使うかはチーム次第です。PGLが、収益をどのように配分すべきか指定することはありません。

あるのは公平なシステムのみで、複雑な構造や不必要な条件は一切ありません。
PGLは報酬を得るために当社の大会に参加する事を強制しません。PGLの使命は最高のイベントを提供することであり、楽しんでいただいているみなさん全てに感謝しています。

私はCounter-Strikeを2000年からプレーしています。Counter-Strikeは私にとって非常に大きな存在です。PGLを創設して以来、自分の信じる道を常に進み、コミュニティの発展に繋がる判断を下してきました。これからもその姿勢は変わりません。

情報元

この記事を書いた人
Negitaku.org 運営者(2002年より)。Counter-Strikeシリーズ、Dota 2が大好きです。 じゃがいも、誤字脱字を見つけるのが苦手です。

https://twitter.com/YossyFPS/
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