『OG』Dota 2部門のCeb選手が世界大会予選出場と第一子の出産立ち会いのどちらかを迫られる状況になったことについて、チームが問題提起を行ないました。
『OG』Dota 2部門は、Ceb選手が出産に立ち会う場合、大会期間中にメンバー変更を認めないというルールによって、世界大会予選失格になるという状況に置かれていました。
最終的に、Ceb選手の第一子は無事に誕生し、試合に出場することも間に合い、ルールによる失格という状況は回避されました。
予選結果としては「NAVI Junior」に0-2で敗北し、3度目の世界タイトル獲得を目指して世界大会に出場することは叶いませんでした。
Grandad ❌
Dad ✅Forget the Aegis, this is the W of the year.
Congratulations @Ceb ❤️ pic.twitter.com/It7Tg5KRNh— OG (@OGesports) June 22, 2024
Not happening for us this year. Heatbreaking.
We will never give up.
Thank you for your support. ❤️ pic.twitter.com/d2FgHEQ1ap— OG (@OGesports) June 22, 2024
今回のケースがどのような状況だったかを簡単に説明します。
『OG』が、世界大会『The International 2024』の西ヨーロッパ予選に出場する状況の中、Ceb選手夫妻は第一子の出産という人生の一大イベントを迎えていました。
Ceb選手は出産の立ち会いを希望し、『OG』は「Entity」戦に代理出場を起用して挑みました。
本来、この予選におけるメンバー変更はルールにより認められていません。
大会運営側は、置かれている状況を考慮して1度だけの特例として代理起用を認めました。
しかし、続く「NAVI Junior」戦ではその特例は適用されず、Ceb選手が試合に間に合わなければチームが失格になる状況となってしまいました。
世界大会は、チームとCeb選手にとって非常な重要なイベントです。また、Ceb選手にとっては、出産に挑む妻と生まれてくる子供も大切な存在です。
この2つを天秤にかけなければならないのは非常に厳しく苦しい状況となっていました。
『OG』は「NAVI Junior」戦の前に、チームとCeb選手が置かれている状況を説明すると共に、eスポーツにおける問題提起として以下の投稿を行なっていました。
OG may be forced to forfeit TI qualifiers per PGL rulebook. pic.twitter.com/f15a7taL0h
— OG (@OGesports) June 21, 2024
OGはPGLのルールブックによって、予選出場資格を剥奪される可能性があります。
この発表を行なわなければならないのは非常に悲しい事です。
Cebが明日の試合でプレー出来ない場合、OGはPGLのルールにより世界大会予選失格となります。
現在、Ceb夫妻はこの投稿を行なっている間にも第一子の出産に臨んでいます。OGは、夫妻の最高の幸せ、全ての愛、サポートを願っています。
これが、先日の試合にCebが出場出来なかった理由です。
予選日程と出産日が重なる可能性があることについて、予選の詳細が発表された5月時点で運営のPGLに共有していました。
PGLのルールブックには、以下のような記載があります。
OGは、Cebの状況を説明しながら、このルールについて交渉を行ないました。幾度も訴えを行なった結果、PGLは1日限定で代理選手を起用することを認めました。
Cebが新しい家族を支えるために立ち会いたいという気持ちと、出産が長時間渡る可能性があるこということは完全に無視されました。
ルールの存在と必要性は理解しています。しかし、今回のようなケースにおいて配慮のない適用判断が下されることには反対です。
出産する妻を支え人生で最高の瞬間を迎えるか、世界大会のために予選に出場するかという選択を、Cebが迫られるべきではありません。
今回の判断は容認できるものではなく、アンプロフェッショナルであり、eスポーツに暗い影を落とすものです。eスポーツ業界は、このような決定によって後れを取っています。
各個人に人生でなさねばならないことがあり、そのニーズに対応できるよう、業界は発展し続けなければなりません。eスポーツは成熟しつつある若い業界です。家族の生活を支え、進化するために業界がキャッチアップしていく必要があります。
CebとOGは、いつもeスポーツ業界を第一に考えています。OGのミッションは、eスポーツの競争力を高めることであり、今回のような状況に同意することはできません。
今回の決定は、チーム・組織・コミュニティ・ファンの全てに影響を与えており、私たちは心を痛めています。
世界大会『The International』は、私たちの心と取り組みの中で、最も重要なものです。OGという存在は、自分たちがプレーするかどうかにかかわらず、『The International』の中心となる存在だと自負しています。
Dota 2コミュニティを、OGのホームタウンで世界大会の開催地であるデンマークに迎えることを楽しみにしています。
Ceb選手は今回の件について、時間を掛けて改めて自分の意見を共有したいとSNS投稿していました。
Will take time to write my thoughts later down the road. Focusing on doing my maximum right now, immense thanks for all the love and support messages.
— Ceb (@Ceb) June 22, 2024