ついに発表された『ZETA DIVISION』VALORANT部門の2024年新体制について、Laz選手、crowコーチ、JUNiORコーチにお話を聞かせていただきました。
写真左より:JUNiOR, Laz, crow
今回お話を聞かせていただいた3名は、2020年に設立されたVALORANT部門のルーツである、チーム「Absolute」時代から共に活動するメンバーたちです。この3年間で、チーム初期から継続してロスターに残るのはLaz選手とのみとなりました。
そして、2024年は元FURIA EsportsのCarlao氏をコーチ起用、アカデミー出身の18歳「hiroronn」選手と「Yuran」選手を採用するなど、大幅な変更が加えられました。
⚡️ZETA DIVISION – VALORANT
この度、Carlaoが加入、YuranがACADEMYから昇格、そしてFENNELからhiroronnが移籍加入する運びとなりました。
Welcoooooooome to ZETA!!!
Best friends, @Carlao @YURANjp @hiroronnsann 🫰📝https://t.co/xt1XSzpaor pic.twitter.com/JLCuCW0iMI
— ZETA DIVISION (@zetadivision) November 1, 2023
2023
選手:Laz, crow, Dep, SugarZ3ro, TENNN, barce
コーチ:XQQ, JUNiOR, gya9(アナリスト)
2024
選手:Laz, Dep, SugarZ3ro, hiroronn, Yuran
コーチ:Carlao(元FURIA Esports), JUNiOR, crow, gya9(アナリスト)
世界3位になったメンバーのままではだめだったのか、インターナショナルリーグチームのロスターはどのように決定していくものなのかなど、気になる部分について色々と質問させていただきました。
※文中に出てくる「Yossy」はインタビュアーである当サイト運営者
―― ロスターを変更しようというのは、どのようにして決めたのでしょうか?選手同士でそういう意見が出たりするのでしょうか?
Laz:全員でロスターを変えようみたいな話は無くて、Masters Tokyoに出場出来なかった、Champions ベスト16で終わってしまって、今のロスターのままでは無理だなとみんな多分思っていて、変更になった感じですね。ロスター変更は今回チームのマネジメント側が主導で進めていたので、選手側で決めたという形ではないですね。どうだったんですか、コーチ陣は?
JUNiOR:俺らも同じですよ。PangTongさん(※深谷ゼネラルマネージャー)が混ぜ込んだ。材料をこちらから投げ込んでの混ぜ込み料理という感じですかね。
Laz:www
―― チーム側でロスターを決めたとなると、変更についてはGMの深谷さんに質問させていただくのが良さそうかなと思いました。ロスター変更について検討しはじめたのはいつ頃でしょうか?
深谷GM:VCT Pacificでのレギュラーシーズンの結果でMasters Tokyoへの出場が断たれた際に、「LCQでどう戦うか。Championsに出るためにはどうすればいいのか。何かを変える時ではないか。」と考えました。もちろん、”検討”というワードで言うと常によりよい形を考えて動いてはいるため、それよりずっと前から常々ポイントごとに考えてはいましたが、はっきりと動こうとしたのはこのタイミングです。
―― ロスター変更が必要だと判断した理由を教えていただきたいです。
深谷GM:インターナショナルリーグが始まり、今までの戦い方・練習方法では安定してリーグを戦い抜く・勝ち抜くことが困難だと感じました。
メタの移り変わり、エージェントの追加、マッププールの変更、そしてリーグのシステム変化にも合致しなければいけません。すべてにおいて“幅の広さ”が求められています。
VCT23という初年度で得た経験からこの先もリーグで戦い続けるのであれば、この初年度のオフシーズンが絶対に動かないといけないターニングポイントだと考えました。
―― 新メンバーを決める際に、2024年はこのような形にしたいというコンセプトのようなものはあったでしょうか?
深谷GM:変更を判断した理由でも言ったように、VALORANTでは“幅の広さ”が求められていると思います。そこに合致する選手を求めました。また、固まった考えではなく、常に新しいものに貪欲な人材で、VCTにすべてを捧げることができるというのも重要視していました。簡単なワードではありますが、実行するとなるとまた違います。実際に行動できる人間は一部だけでしょう。
―― 選手を新たに取ることを決めたあと、どのようにして選手を選定していくのでしょうか?日本人だけにするのか、海外の選手を入れるのか、どういう候補が挙がってくるのでしょうか。
深谷GM:トライアウトメンバーは次期残留選手・コーチ・運営陣含めて検討・候補出しをします。各々様々な考えや視点、経験からリストアップをしていきます。そこからトライアウトをしてみたい最終候補に対して運営側からオファーをかけます。他チーム所属選手であれば所属チームに、無所属であれば個人にトライアウトのオファーを出します。
未知なる可能性を検討するためにもメンバー公募を出しました。例えば、ZETA DIVISIONからのオファーがなかったとしても自分で売り込むチャンスはここからあります。欲しいのはそれだけの熱意を持って動ける人間です。向上心を常に持っている人であれば「オファーがなかったから…」なんてのは理由にならないはずです。
公募条件では言語指定をしていましたが、それ以上にやる気を持った海外選手やコーチ、アナリスト等から応募が非常に多くありました。もちろん応募条件は満たしていませんが、それを超えるものを持っており、都度検討を行いました。
―― 海外からの応募がたくさんあることや、情熱を感じるような意欲について驚きました。最終的に、今回も全員日本人の構成になりました。海外選手の起用にはやはり課題があるのでしょうか? RAGEの会場で、aspasが日本語UIでプレーしていたから絶対にZETA DIVISION加入だと力説しているファンの方がいて、実際にそうなったら面白いと思ったけど残念ながら違いましたね。
一同:www
crow:みんな、日本人にこだわっているというのはそこまでないと思うんですけど、やっぱり色々なチームを見ていてコミュニケーションを取りやすいのは絶対に同じ言語を使っている選手同士であることだと思います。
候補となる選手として何人も名前が挙がっていたんですけど、実際にトライアウトまで来ていただけた選手は少ないですね。さらに、候補者全員のトライアウトができるわけでもなくて、限られた条件の中でベストだと思う選手を選んだという感じです。
Yossy:トライアウトに参加いただけないのは、どんな理由なのでしょうか?
深谷GM:理由はそれぞれです。所属チームがすでにその選手を含めた来季のロスターを作っていたり、本人の意志だったり、決定までの時間的に間に合わなかったりなど色々です。
Yossy:海外選手を採用するというのは、選択肢として全くナシというわけではなかったのでしょうか。
crow:正直、海外選手を入れてやったことがないので、選手同士が違う言語で喋るというのはやってみないとわからない部分はあると思います。でも、合う選手だったら可能性は全然ある、よね?
Laz:うん。言語問題は大きいけど、合えばね。
Yossy:選手としては、コミュニュケーションが100%取れた方が良いのか、実力があれば多少伝わらない部分があっても良いのか、どう感じるものなのでしょうか?
crow:そこは結構天秤でムズいと思うんですけど、試合中のコミュニケーションで伝わらない部分は、ある程度は許容出来ると思います。フィードバックやお互いの意見を言い合うみたいな時に、伝わらない部分があるのは難しいかなとは思いますね。
Laz:新しいコーチが海外の方で、通訳の方に英語と日本語を翻訳してもらいながらコミュニケーションしているんですけど、意図がはっきりと伝わらなかったり、ということもあって結構大変だと感じています。選手同士は意見を言い合うことが多いですから、同じ言語を使わないときついだろうなと感じました。伝わらないことが伝わるまで説明と翻訳に時間をかけるのは現実的ではないですから。
―― 試合以外の部分もコミュニケーションが大切というのはあまり意識がなかったので、答えていただけてすごくよかったです。いまのところ、メンバーは5人発表されています。2023年はbarceさんがバックアッププレイヤーとして6人目に控えていましたが、今回6人目はどうなるでしょうか?
深谷GM:正直なところ現在は検討していません。常設での6人目は運用が非常に難しいのが現状です。チームとしての5人の相性があるからです。ただ、それを越す要素があれば必要だと考えていますし、常設としては検討していないだけで、適宜必要なタイミングがあれば補強する必要があると考えています。
―― 新しく加入したのはhiroronn選手とYuran選手になりました。18歳、アカデミーチーム出身ですが、彼らを選んだ理由について教えていただけますか?
深谷GM:hiroronnは元アカデミーということもあり、フィジカルや頭の良さ、性格、そして成長著しい若手として計算可能な存在でした。これほど総合力が高く、練習態度も非常にいい貴重な若手は日本にはいないと考えました。
Yuranは、まだまだこれから成長幅がある選手ですが、光る原石です。持っている強い点は誰にも引けをとらないですし、まだ公式大会を経験していませんが、だからこそ荒削りな部分がそのまま尖って刺さることもあります。見ていて非常に面白い選手になると思います。
―― 実際に練習が始まってみて、いかがでしょうか。インターナショナルリーグはVALORANT Esportsの最上位リーグで、アカデミー上がりの選手が入ってくるのは初くらいのことじゃないかと思いますが、2人の評価はどうでしょうか。
crow:hiroronnに関しては元アカデミーにいて、その頃から結構フィジカルとかもありましたし、移籍してVCJ Split1優勝まで行っているので、もう不安要素みたいなものはあまりありません。実際やってみたところ、クレバーで適応能力も高いし向上心もある選手で、「いいね!」という感じの選手ですね。
Yuranは飛び級も飛び級で、VCTもVCJにも出ていない選手なので、トライアウトをやるまで大丈夫かなと思っていたんですけど、やってみたらそんな不安は全く無くなりました。本当に努力家だしフィジカルもあります。これはどう響くかわからないですけど、何事にも動じない怖い物知らずみたいな性格なんで(うれしそうな笑顔)、VCT、VCJを経験していないけど、いざ大会に出た時もどっしりとプレーできるんじゃないかという期待があります。
Yossy:Lazさんは、新メンバーの印象についてどうでしょうか?
Laz:hiroronnはアカデミー上がり、別チームに行ってVCJで優勝するほど強くて、うちに来るに至るまで順調な成長をしていると思っています。これからも、新しいことをやりながらどんどん吸収してすぐにうまくなるだろうという感じはしていますね。
Yuranくんは、プロシーンでの経験値がゼロなので時間がかかるかなとは思いますけど、荒削りだけど強い部分、光る部分があるのはやっぱり同じで、少人数戦とかクラッチとか得意そうだし。報告とかは、インターナショナルリーグで通用するレベルには欠けている部分が明らかだったりもするんですけど、明らかなものって直しやすかったりするもので、Yuranくんもすぐに強くなるだろうと思っていて、すごく楽しみですね。
深谷GM:Yuranのコミュニケーション部分は、指摘すると次はしっかり修正して反映されるので、時間の問題で解決出来そうだとは思っています。
Yossy:JUNiORさんは、コーチ目線で2人の印象はどうでしょうか?
JUNiOR:僕も2人と同じ感じですけど、hiroronnくんは順当に上がってきて大会の経験もあるので本番も問題なく、即戦力になってくれるだろうなという安心感があります。
Yuran君は、オフラインでの大会出場や世界的なチームとの対戦経験が無いので、まずはそこを経験することですね。オフラインならではの緊張とかプレッシャーを自分の中でやりくりして対応できるようになったら、自宅でやるような強いプレーが出来るようになると思うので、そこがどうなってくれるかというところですね。
本人が自信を持っているプレーというのはインターナショナルリーグで通用するレベルだと思いますので、どれだけ自分のペースでプレーできるようになれるかですね。役割的にチームのためにやる事が多い中で自分のプレーもこなせるようにしなければならないので、そこが出来るようになったらもっと良いプレイヤーに成長すると思います。
Yossy:11月3~5日に両国国技館で開催される『Red Bull Home Ground』には、新メンバーだけでなくアカデミーの選手も入れる予定だと聞きました。どのような意図がありますか?
⚡Red Bull Home Ground 2023
🇯🇵11/3(Fri) ~ 11/5(Sun)
Watch us be the Kings of the "土俵"⛩️🍙
📝https://t.co/M3ScHlRiMe#ZETAWIN #RedBullHomeGround pic.twitter.com/B5OOObb4Vo
— ZETA DIVISION⚡️Esports (@AIMWITHPRIDE) November 1, 2023
crow:Red Bull Home Groundは今回は新しく入ってきたYuran、hiroronnに加えてアカデミーのyatsuka、Caedyeを出場させることにしました。Depはお休みになります。
新メンバーにとっては世界のチームと戦う経験値になるし、この貴重な機会でアカデミーの成長も促進出来たらと思っています。世界トップチームとの国際戦、オフライン、日本の会場、有観客というホームな環境での大型オフライン開催って、これまでだとMasters Tokyoぐらいしかないじゃないですか。これは良い経験になる機会だと思うので、是非楽しんで今後の糧にしてほしいなと思います。
Yossy:なるほど。オフラインでの経験に勝るものはないといいますね。国際大会の出場権を勝ちとらなくても、世界のトップチームとリスクなしで戦える機会というのも普通はないですし。将来の育成を見据えた取り組みの場にもするというのは納得感がありました。DRXも、オフシーズンTEN Valorant Global Invitationallで若手にチャンスを与えるやり方をしていましたし。
―― 元FURIA EsportsのCarlao氏がヘッドコーチになりました。海外のコーチを採用した理由を教えていただけますか?
深谷GM:“幅の広さ”を得るためです。今僕達はPacificで主に活動を行っています。そのため考え方はやはり経験上Pacific流になってしまいます。リージョンごとでのメタの違いはやはり明らかで、戦略的な“幅の広さ”を持つためにはその“幅”をPacific外から学ぶ必要があると考えました。他リージョンの大会動画から学ぶのは言わずもがな、その根本と考え方、さらには練習方法などの細かい部分を含めた全てを学ぶためです。そこから自分たちに適している、合理的な考え方が合わさり、独自のZETAとしての形を作り上げられればと考えています。
―― JUNiORさんとは、どのような役割分担になるのでしょうか?
JUNiOR:いまは、Carlaoの元でまず基礎的なところから練習を始めています。多分、役割としては僕が担うのは作戦周りだったりをサポートする形になるのかなと思っているのですが、新体制が始まったばかりで、現時点では僕が入る段階まで進んでいないというのが正直なところです。
新コーチがやりたいことを選手、コーチ、スタッフに浸透させていくのがステップ1だとしたら、他のスタッフが深く関与していくようになるのはステップ2からなので、細かい役割分担は今後になっていく感じです。
Yossy:新コーチはもう日本に滞在されているのでしょうか?
JUNiOR:いまは韓国のゲーミングハウスからオンラインでつないでいます。シーズン中はアメリカにいたのかな?アメリカからオンラインだと時差があるので、韓国のゲーミングハウスに住んでいただいて時差をなくす形でいまは活動しています。
Yossy:試合中のタクティカルタイムアウトは、JUNiORさんが担当になりますか?
JUNiOR:そうですね、試合中のタイムアウトは日本語でコミュニケーションが取れた方が良いだろうということで、僕が担当というのは話し合いをして決定しました。
Yossy:試合中のコーチブースは、2人いても良いのですか?
JUNiOR:パシフィックのルールだとブースは1人、控え室にボイスチャットがつながっているスタッフが1人いて会話に加わって良いことになっているので、ボイスチャット上では2人までいけます。
Championsではブースで2人しゃべれたので、2人は戦術上のことをしゃべってもOKという感じです。ただこれ、俺が英語をわからないといけなくて、ルールを確認しないといけないと思うんですけど通訳さんが同席するのはほぼほぼ無理なんで、そこも含めておまえに任せると言われているので、僕が担当です。
Yossy:マップBAN & PICKもJUNiORさんが行く事になりそうでしょうか?
JUNiOR:マップBAN & PICKはどうなんだろう、俺とCarlaoで行くのか?でも英語わからないからな。
深谷GM:あそこは通訳さんも帯同できるよ。
JUNiOR:あ、そうなんだ。じゃあ、あるかもしれないですねw
Laz:Carlaoが英語しゃべって、JUNiORは日本語しゃべって、Carlaoが決めるみたいな。
JUNiOR:相手はこいつら何を喋っているんだって思うかも。
Yossy:JUNiORさんの声が入っていたの、めちゃくちゃ面白かったからまた見たいです。
JUNiORコーチのドラフト戦略
JUNiOR「フラクチャーBANですか…。悩むか。フラクチャー取りたかったふりしないと。う~ん」
Laz「w」https://t.co/xnW6lVOUTB#ZETAWIN #VALORANTChampions pic.twitter.com/baeQ6AWi8t
— Yossy (@YossyFPS) August 11, 2023
Laz:マイク入れちゃったからね、自分でw
JUNiOR:あれはね、俺のミスですw
―― 今、強いチームとは、どのような部分で差を感じますか?VALORANT移行時にお話を聞かせていただいた際にCS:GOでは環境面の差が埋まらないと難しい段階のレベルにきたという話をされていました。VALORANTにおいては、この環境差というのは追いついたのかなと思っています。
JUNiOR:いま差を感じるのは、VALORANTというゲームにおける構成の質の部分ですね。パシフィックは、NAやEMEAと比べると追いつけていない部分があるのかなと感じます。
例えばChampionsでNRGにヘイヴンでハーバー・ヴァイパー構成を出されたとき、パシフィックでは見たことがなかったので、そこからどうやって対応したらよいのかわからないというところがありました。
あの構成はNAの大会だと頻繁に使われていたので、僕らもNAレベルの練習環境でやっていればもっとうまく戦えたと思うんですよね。世界で流行っているメタに、パシフィックがあまり追いついていなくて、それで世界大会に行った時に結構つらいんですよね。なので、エージェント構成は、世界の壁を感じる要素の1つかなと思います。
―― メタの理解や対応力に加えて、プレー面で世界で勝つのに必要だと感じるような要素はあるでしょうか?
JUNiOR:どうぞ?
crow:いや、どうぞ?
JUNiOR:(笑) 多分、リーグ戦なのでまず必要なのは柔軟に対応できるように縛られないプレーといいますか。LCQで用意していた戦略は、1マップにつき賞味期限が1~2試合分しかないような捉え方をしていたんですね。対策されてしまうリーグではもちろん勝てなくなるので、勝つには強い土台がある戦い方だったり対応力が必要になってきます。対応力があれば、試合の中でも修正していけるので。そういうところがいま求められているのかなとは思います。
Yossy:Championsで対戦したチームというのは、そういうところの対応を上手くしてきたなという感じがありましたか?
JUNiOR:そうですね、こちらの構成を見てこういう戦い方をしてくるんだろうなという想定が大前提としてあって、こうしてきたらこう返すという対策をされていたのを結構感じましたね。そこを超える予想外のプレーというのも用意するべきだったんでしょうけど、Championsは準備期間が短く、そこまで用意するのが難しかったという感じでしたね。
―― 新しいオフィスにゲーミングルームが2つも設置されたそうですが、今後こちらでブートキャンプなどを行なうようになるのでしょうか?
crow:日本で何かしらの大会がある場合には、ここでブートキャンプというのは確実に実施すると思います。ただ、2024年は基本的に韓国にいることになるのかなとは思います。
Yossy:あ、そうか。パシフィックは韓国開催だから、確かにそうですね。
crow:GCは大会でここを使っていますし、他の部門の人たちも使うようなめちゃくちゃ環境が良いところなので、自分たちも機会があれば使って行きたい施設だと思っています。
※GC:VALORANT Game Changers部門
―― crowさん、選手引退ではないということですがコーチになった一区切りとして、これまで選手をやって良かったと思ったエピソードがあれば教えてください。もっとできたな、なんていうことはありますか?
crow:世界3位を取ったのとかそうなんですけど、何よりもそのメンバーで長く出来たというのが一番良かったかなと思いますね。正直、もっとできたなと思ったことは、負ける試合は無限にあるのでむずかしいですけど。成績という意味だと、世界3位をさらに超えていくのは、結構むずいんじゃねと思っちゃいましたね。
Yossy:CS:GOの時と比べたら、世界チャンピオンのFnaticとも戦えるようになったし、VALORANTでの活躍は本当にすごかったと思いますね。
crow:選手としてやっている時は、無理かもなんて言うことは微塵も思っていなくて、ただひたすらにやるだけでしたけど、いまから選手をやって超えられるかというと、結構きついのかなと思いますね。
Yossy:さっき、同じメンバーで長く出来て良かったという話をしていただきました。いまのシーンにおいて、同じ5人でやり続けるのは難しい感じなんでしょうか?ZETA DIVISIONファンのみなさんの中には、これまでの5人で続けてほしいという人もいるんじゃないかと思うんですけど、現実的にはどうなのかなと。
crow:これは完全に僕個人の意見なんですけど、優勝しているチーム以外、成功していないわけなので、変えるしかないという判断になるんじゃないかと思って。
選手が100%を超えて全力でやっている以上、1位になれなかったらロスターを変える以外にないということで、どのチームも変わっていくんじゃないかなと思いますね。
実際、日本リージョンで言えば、FENNELはスプリット1で優勝して、スプリット2も同じロスターでしたけど、他のチームはほとんどメンバーを変えましたよね。世界大会でみてもFnaticは最後のChampionsは取れませんでしたけど、来季のロスターはもう出ているのかな?多分Fnaticって変わらないと思っていて、それは圧倒的に結果を出しているから変わらない。結果を出せないと、変えるしかないんだと思います。
JUNiOR:なるほど。
―― これは質問というかお願いなのですが、Laz VLOGをまたもっと出してほしいです!
Laz:(笑) 撮れるシーンがちょっと少なくなっちゃって。
JUNiOR:国際大会は、映しちゃいけない場所の指定が多くなったんですよね。
Yossy:あ、そうなんだ。
Laz:この建物は映しちゃダメとか。
深谷GM:以前は同行しているアートディレクターの石垣が撮影することもできたのですが、最近は同行できる人数や撮影エリアの制限が厳しくなっていて、映像を撮ること自体が難しくなっていますね。韓国はそうでもないですが、他の国では撮影する行為自体が危険な場合もあります。安全のために外に出る機会があまりなかったりもします。
JUNiOR:たしかに。ホテルの場所もばらしちゃいけないですからね。
Laz:今後は、撮れるところがあったら撮りますw
―― crowさんにも配信してくださいとお願いしようと思っていたんですけど、昨日ディアブロ4配信をやっていましたね。コーチになったので、リスナーにむけてコーチング配信とかしていただけないかなと思ったのですが、どうでしょうか。
crow:そうなんですよ、コーチング企画をやろうと思っています。
Yossy:おお、予定あるんだ。
crow:次にコーチング配信みたいなのをやろうと思っているんで、待っていてください。
―― 2024年シーズンは、yay選手がパシフィックに来るという驚きの発表もありました。対戦するのは楽しみでしょうか?
Laz:yay選手は、NAではなくて、パシフィックを選んだ理由とか気になりますね。
JUNiOR:それはね、Bleed Esportsはでかい!
Laz:でも、アメリカはCloud9とかでかいeスポーツチームいっぱいあるぞ?
JUNiOR:確かにCloud9はでかいですよね……でもBleed Esportsはでかい!
Laz:www
JUNiOR:Bleed Esportsはもう、夢があるから。
Laz:そうなの?
JUNiOR:Bleed Esportsはもう、海賊船だから。
一同:wwww
JUNiOR:yay、海賊王に俺はなるってことだよ。僕がBleed Esportsの何を知っているかというと、何も知らないんですけど。
crow:回し者か?
Laz:韓国は来年住めそうですか?余裕?
JUNiOR:俺?「◯◯◯◯(※お店の名前は秘密)」は行きたいね。めちゃくちゃおいしい店があるんですよ。とんでもなくおいしいサムギョプサル屋さんがあるんですよ。
crow:言うと住所ばれますよ?
Laz:明太ギョプサルね。
JUNiOR:明太子がかかったサムギョプサルがあって、それがめちゃくちゃおいしいんですよ。ずんだもんの動画で見たんですけど、明太子って韓国がルーツで、日本人向けに作り替えたら日本で流行ったらしいんですよ。と、ずんだもんの動画で言っていました。
Yossy:JUNiORさんは、ずんだもんとかゆっくり動画とか、情報源が豊富ですね。この話の流れ面白すぎるから、定番の意気込みを聞くんじゃなくて、みんなの良い感じが伝わるこれで締めで良い気がしてきました。ありがとうございました!