OCA大阪デザイン&ITテクノロジー専問学校の卒業・進級展「WE ARE OCA e-sports2022」にてプロゲーミングチームDETONATOR代表・江尻勝氏の基調講演が行なわれ、そのアーカイブが公開されています。
DETONATOR代表・江尻氏の基調講演
今回の基調講演は、プロゲーミングチームDETONATORを運営する株式会社GamingDによる、ゲームとAIを活用する新たな取り組みに関する内容でした。
広告価値計測ツール「Ai-Las」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000046908.html
Aiゲーム分析サービス「APgrade」
https://www.apgrade-gg.com/
個人的に興味深かったのが「Ai-Las」の展開に関するパートでした。
実際に見ていただくのが一番良いのですが、以下、メモ書き的に内容をご紹介します。
江尻氏が数字を重視するようになった理由
- 「大会で優勝した」という理由でスポンサーを獲得するのは難しい
- 活動実績とチームに関連する自分達の数字を元に根拠を持たせる方針に
- 「自分達の数字」にこだわるのは、他人の数字・実績を元にアピールすることに意味が無いから
- 例:世界では賞金●億円の大会がある、スポーツアリーナが満員になる、世界トップクラスチームの事例などは自分達の実績ではない
- 人気ストリーマーを育成しテレビを超えるような視聴数を記録するようになったが、それでも企業にその数字のすごさを理解してもらうことが難しかった
- 視聴数がものすごかったとしても、そこに企業がお金を出すことで得られる効果を明確に提示しないと納得してもらえない
- そこで、AIによる解析を導入し「企業愛を示す数字」を提供するようにした
広告価値計測ツール「Ai-Las」の効果
- ツールを説明した株式会社GamingDの山崎氏は、過去に映像機器メーカーでDETONATORをスポンサーしていた。当時、チームにこれだけお金を支払う価値があるということを上司に説明するのが難しかった経験があり、GamingDに入ってからはチームの価値を伝える方法を模索してきた
- 海外のソフトウェア会社と連携して広告価値計測ツール「Ai-Las」を開発
- 「Ai-Las」はスポンサー商品等をAIに記憶させることで配信・動画・SNSでの出現回数・表示時間などを自動的に算出し広告費換算することが可能
- この結果、さらに細かな宣伝効果を測ることが出来るようになった(総フォロワー数・同時視聴数よりも踏み込んだ数字)
- このデータを元に、PRに関連する視聴者反応の良し悪しも検証出来るため、次の発展・改善の取り組みが可能となる
- このツールを通じて大規模なフォロワーをもたない配信者でもファンを引きつける力があることを証明出来る。このような配信者との取り組みを企業に提案したり、応援・育成していくことも可能
- 「YouTube動画」と「eスポーツ配信」、数字だけ見るとYouTubeの方が大きくみえるが企業が広告としてeスポーツを選ぶ理由はあるかという質問
- 「YouTube」は接触時間が長くても数十分、「配信」は数時間。同じ金額を出すならばどちらが自分達の展開に良いかを各企業ごとに判断してもらうと良いのではないか
- AIを活用することでその効果について見える化が可能となった。「新しい価値」をわかりやすく伝え、さらに進化させていきたい
このツールは、現在のところ法人のみの提供となっているそうです。
先日リリースされたばかりの「APgrade」に関する解説も行なわれているので、気になる方は以下よりアーカイブをご覧ください。
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