『Quake Pro League Season 2: Stage 1 Finals』が2020年12月11~13日にオンラインで行なわれ、 rapha選手 (Team Liquid所属)が優勝となりました。
本大会には、プロリーグのレギュラーシーズンに出場した20選手(アメリカ部門10選手、ヨーロッパ部門10選手)と、オープン予選「Quake Challengers」を勝ち上がった4選手を合わせた24選手が出場。
オンラインでのダブルエリミネーション方式トーナメントで進行され、 rapha 選手が勝者側トーナメント、 RAISY選手が敗者側トーナメントを勝ち上がりグランドファイナルで対戦となりました。
この対戦は、勝者側トーナメント決勝・そして前回の『Quake World Championship』決勝と同じ顔合わせとなります。
試合はBest of 7形式(4マップ先取制)で実施。勝者側トーナメントを勝ち上がった raphaに1マップ取得のアドバンテージが与えられての対戦となりました。
ラストは raphaがDOOM SLAYERのアビリティBERSERKを使って距離を一気に詰めパンチでキルを奪い取りました。なかなか衝撃的なシーンでしたが、画面に映された RAISYは表情一つ変えていませんでした。
Quakeシリーズというと、ストレーフジャンプで高速にマップ中を動き回るイメージがありますが、RAISYは緩急を付けた動きを状況に合わせて使い分けていたのが印象的。raphaは連続フラグを取られ不利な状況から、強引にアーマーを回収しキルにつなげて流れを断ち切るプレーがさすがでした。
高低差のある複雑な構造のマップにおいて、raphaがATHENAのアビリティGRAPPLING HOOKを上手く活用することで移動のアドバンテージを獲得。アイテム回収、ポジショニングで有利に立ちゲームをコントロールしていました。
RAISYが0-3とリードされてから6フラグを連取して逆転。7分45秒頃にraphaが6-7と追い上げにかかりましたが、RAISYは約2分間Raphaのすさまじい猛追から逃げ切り、1ポイントのアドバンテージを守って勝利となりました。時間切れとなった瞬間のrapha選手はダメか、といったような表情を見せていました。
RAISYが完璧なLGトレースを決めるなど6分時点で8-3と大きくリード。Raphaは94ヘルス・アーマー100のRAISYに接近するや一瞬で溶かす連続攻撃で反撃を開始。その後、6-8まで詰め寄りましたがRAISYが逃げ切りました。
RAISYが「RAISY AIRLINES」と呼ばれるライトニングガントレースを決めるなど7分頃までは非常に接戦のゲーム展開。
RaphaはロケットジャンプでRAISYの頭上を取り、さらに足場のブリッジにある僅かなスキマからロケットランチャーを下に叩き込むというスーパープレーでスコアをリード。
10ポイントの差がつき流れを変えるのは不可能となり、残り約20秒の時点でお互いに足を止めてガントレットを鳴らし合い試合終了。
Raphaが15-5でマップを勝利。トータルスコア4-3で『Quake Pro League Season 2 Stage 1 Finals』王者となりました。
rapha選手は試合後のインタビューにおいて、これまでのどんなファイナルよりも困難な戦いだったとコメント。4試合目の「Blood Covenant」で終わらせたかったが、RAISY選手のすばらしいプレーを前に勝ちきれなかったものの、最後にはなんとか引き離すことが出来て幸運だったと語りました。
また、現在のシーンについて質問されたところ、いまのQuake Pro Leagueはアメリカ・ヨーロッパ共に平均スキルが非常に高く、過去最高レベルの選手達がそろっていると回答。その理由について、毎週のレギュラーシーズンを経てプレーオフを目指す過程で、様々なことを学ぶことが出来るからだと説明していました。