『Esports Integrity Commission』(ESIC)が『CS:GO』で問題化しているコーチ観戦バグによる不正調査を行ない、その経過報告と処分について発表しました。
『Esports Integrity Commission Findings』は、esportsにおけるあらゆる不正行為を撲滅することを目的とする団体です。
今回の問題は、コーチが『CS:GO』の不具合を悪意をもって使用する事で、通常ではわからない対戦相手の居場所を把握することが可能となるもので、発覚してから『ESIC』の調査が進められてきました。
調査結果の証拠となる動画等は、以下のリンクにまとめられています。
かなりアクセスがあるようで、Google Driveで決められた再生回数を超えてしまっており現状では動画を見ることが出来ませんでした。
上記の調査を元に、指標に照らし合わせて各コーチの処分が下されました。
使用した試合数
使用したラウンド数
処分判定
処分譲歩
名前 | 使用時チーム | 発覚数 | 出場停止月数 |
---|---|---|---|
Twista | iGame.com | 2 | 15.75 |
casle | maquinas | 2 | 10 |
dinamo | Furious Gaming | 2 | 10 |
ArnoZ1K4 | Evidence | 1 | 10 |
Rejin | Tricked | 7 | 19.8 |
glouDH | Freestyle | 2 | 10 |
prd | Neverest | 5 | 10 |
nooK | Quantum Bellator Fire | 1 | 7.5 |
rikz | DETONA Gaming | 1 | 10 |
Apoka | Luminosity INTZ BOOM Esports | 6 | 5.4 |
MachanoGun(zoneR) | Hard Legion | 16 | 36 |
hellpopovich | 9z Team | 2 | 10 |
fuRy^ | DreamEaters | 1 | 7.5 |
Solaar | Syman K23 | 2 | 10 |
HUNDEN | Heroic | 2 | 8 |
dead | SK Gaming MIBR | 5 | 6.5 |
guerri | FURIA Esports | 2 | 4 |
pita | Ninjas in Pyjamas | 2 | 10 |
AKIMOV | Hard Legion | 1 | 7.5 |
F_1N | Gambit Youngsters | 6 | 8.75 |
ellllll | Imperial paiN Gaming | 3 | 10 |
peu | W7M Gaming | 2 | 5 |
RobbaN | FaZe Clan | 1 | 5.5 |
Loord | Team Kinguin Aristocracy | 2 | 6 |
ToH1o | ex-Outlaws Windigo Gaming | 2 | 10 |
Andi | Natus Vincere | 1 | 10 |
pepik | eSuba | 1 | 10 |
B1GGY | Team Heretics | 3 | 7.5 |
chrille | Epsilon Red Reserve | 2 | 10 |
starix | Natus Vincere | 1 | 10 |
ave | North | 1 | 6 |
RoSeY | Nordavind | 1 | 10 |
LMBT_R | HellRaisers forZe | 3 | 7.5 |
FeTiSh | Heroic | 1 | 3.75 |
miNirox | AGO | 1 | 3.75 |
pNshr | SKADE | 1 | 3.75 |
ruggah | Dignitas | 1 | 3.75 |
各コーチは、上記の決定に対して異議申し立てを行う事も可能で、その場合は本調査の責任者であるKevin Carpenter氏宛に理由説明を送付することとなっています。
My side of the bug abuse story
Read: https://t.co/aLKofBa94N
— Robert Dahlström (@FaZeRobbaN) September 28, 2020
FaZe ClanのRobbaN氏は、自ら本件に関する説明を投稿。
悪意をもって不正を行なったことはなく、画面がおかしい事については認識しており、その際にはメンバーとの会話を行なわず、審判にも報告を行なったとのこと。結果として、調査対象となった試合については16-1で敗北しています。RobbaN氏は自らの潔白を訴えると共に、自分の選択肢としてはゲームの中断やテクニカルポーズをかけることも出来たはずで、そうしなかったことについては後悔しているとのことでした。
ESIC Punishment – ENG
Read: https://t.co/EMK6MBTVfZ
— Ale Apoka (@ale_apoka) September 28, 2020
Apoka氏は、コーチバグの問題について9月1日に自身の配信を通じて報告を実施。
バグが発生した試合については、操作を行なわないようにして公平性を保つように努めたとのこと。この際の様子は動画があり、それをもって自身の潔白を証明していました。
— OG CS:GO (@OGesportsCSGO) September 28, 2020
OGは、ruggahコーチと共にESICに連絡を行ない、調査協力を行なったことを報告。
ESICの決定について従うと共に、ruggah氏はハイレベルな競争力を維持するのに必要不可欠な人材であることから、今後も継続して取り組みを行なっていくとのことで、ファンに対して理解を求めるコメントとなっていました。
As a result of an investigation conducted by @ESIC_official, there were found several instances of Spectator bug usage (on top of previously mentioned match vs AGO on February 17th 2020) by Ivan «F_1N» Kochugov. [1/3] https://t.co/nZhUdnmhs3
— Gambit Esports (@GambitEsports) September 28, 2020
Gambit Esportsは、F_1N氏の9ヶ月間出場停止という調査結果は残念としながらも、チームの方針として不正やバグの使用を認めていないことから今回の決定を受け入れ、F_1N氏を一時的にヘッドコーチから外すことを報告していました。
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