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「VALORANTで世界一を目指す」プロチーム『Absolute JUPITER』インタビュー、『CS:GO』を辞めた理由、オファーを2回断ったチーム加入の経緯

CS:GO日本No1チームとして活動してきた Japan Absoluteが プロゲーミングチームJapan JUPITERに加入し、Riot Gamesから今夏リリース予定の最新タイトル『VALORANT』での活動を行っていくという発表が行われました

当サイトではチームの皆さんにインタビューする機会を得ることが出来ましたので、加入の経緯、CS:GOを辞めた理由、VALORANTへの期待や目標など、様々なことを質問してきました(2020年3月末に実施)。

写真左より:Reita、Laz、takej、barce、crow、JUNiOR
フォトグラファー:石川純平

CS:GOを続けたい意志はあったが…世界レベルで戦うためにぶつかった壁

Yossy
CS:GOで世界を目指して戦うということをみなさん続けて来てくれて、「VALORANTに移行します」という発表があった時は正直なところ残念だなというのは半分くらいありました。でも、VALORANTにいくというのはとてもよい選択だなと思ったんですね。CS:GOは日本でやるとすごく大変なタイトルだと思っていて、みんながRainbow Six SiegeとかPUBGみたいにちゃんと国内大会のサポートのあるゲームで、実力を出せて世界に挑めるチャンスがあるタイトルを選ぶ決断をしたのは個人的には嬉しくて、今後も活躍してほしいなと思っています。CS:GOファンとしては残念ではあるけど、正しく良い決断だなと思いました。今回、新たな活動タイトルとしてVALORANTを選んだのはなぜでしょうか。

Laz
まず、CS:GOを続ける事を辞めると決めた理由ですが、続けたいという意志はチームのメンバー全員ありました。でも、ここからさらに上に行くという成果が見込めないところまで来たというのが理由ですね。

Yossy
それは、やれるところまではもうやったということですか?

Laz
環境的に世界に追いつけないところまで来たということですね。才能とかそういう話ではなくて。
僕らはメジャー大会に出場することを目指していたのですが、そのためにはマイナー大会でアジア1位・2位のチームを倒さなくてはいけなくて。それは China TYLOOとか China ViCi Gamingレベルのチームに勝つということになるんですけど、あのへんはヨーロッパでブートキャンプをしているので、もういまの環境では離される一方で追いつくことが出来ないんです。
(※ヨーロッパは世界上位ランクのチームが多数存在する最もレベルが高い地域)

Yossy
なるほど。対戦環境の話は、FPSで日本が勝つためにはという話題で定番的に出てくる課題ですね。低いレイテンシーの環境で、ヨーロッパレベルの強いチームとスクリムとか練習をしないと世界レベルから引き離されてしまうという。

Laz
そうですね。アジア圏内で、ヨーロッパでブートキャンプをしていないチームには勝てるようになったという認識で。『ZOWIE eXTREMESLAND CS:GO ASIA 2019』でベスト4、『OMEN Challenger Series 2019』でもベスト4に入ることが出来て、それは証明できたんじゃないかなと。来るところまではきたけど、これ以上は海外でブートキャンプが出来ないと物理的に難しいのでは、という判断ですね。

オファーは2回断った、それでも選んだJUPITER加入の経緯

Yossy
元々『Project A』と呼ばれていたゲームの正式タイトルが『VALORANT』と正式発表された当日(3月2日)にAbsoluteはCS:GOから活動タイトルを『VALORANT』に変更すると発表しました。チームとしては、どのくらいのタイミングからタイトルを移ろうという話をしていたのですか?

Laz
去年(2019年)の12月ぐらいですかね。10月に『Project A』として発表されてから、それぞれのメンバーの中に「色々なチャンスがありそうなこのタイトルに移るしかないかもしれない」という思いが出てきていました。

CS:GOが今の僕らの練習環境を含め難しい状況だということもあり、やはり『VALORANT』に移行するのが良いのではという話になってきて。何度も話し合った結果、完全移行しようとみんなで決めました 。それが1月の半ばくらいですね。

Yossy
『VALORANT』のeスポーツとしての展開は正式には発表されていないですけど、その状況でこのタイトルに絞ろうというのは怖くなかったですか?

Laz
それはもちろん、ギャンブルというか賭けにはなりますね。でも、Riot Gamesのゲームという事もあって、そこに賭けてみようということで決断しました。

Yossy
Absoluteとしては『VALORANT』をやるということになって、そこからJUPITERに所属するのが決まったのはいつぐらいですか?

Laz
JUPITERに決まったのは3月の半ばくらいですね。3月に入ってからチーム代表の西原さんとお話する機会があって、そこから2週間くらいやりとりをして、所属させていただくことが決まり契約に至りました。

Yossy
CS:GO時代から含めて、これまでに色々なチームからオファーがあったと思いますが、チームとしてどこかに入ろうと決める時に何を重視しているんでしょうか?例えばお金が出るということなのか、自分達がやりたいようにできるということなのか。チームとして一番優先したいと思ってるところは何なのでしょうか?

Laz
総合的に決めているので、これさえあればOKというのは無いのですけれど…

crow
強くなるための環境を整えてくれる所に入りたい、というのがありますね。そのためにフルタイムでやるのは外せなかったので、それができるためのお金、そして自分達の希望としてはブートキャンプ(海外遠征・合宿)の実施や、ゲーミングハウスとかがあればありがたいということで、そういうことを求めていましたね。

Yossy
今回の契約では、チームとしての希望が概ね満たされたということなのですよね。JUPITERを選んだ決め手というのは、何かありますか?

Laz
最終的には、自分達をとても大事にしてくれそうだ、というのがありますね。

Yossy
やりとりをしていく過程で、そう感じたと。

Laz
そうですね。一番それを強く感じましたね。

Yossy
今回の加入については、『JUPITER』からオファーをしたという事になるのでしょうか?

チーム代表・西原氏
そうですね。『JUPITER』からご連絡しました。

Yossy
それは、発表を見てすぐということですか?Absoluteにどういう魅力を感じたのでしょうか?

西原
彼らのことは個人的にずっと追いかけていたのですが、Counter-Strike: Global OffensiveというタイトルでAbsoluteの活動をサポートしていくのは正直難しいなと思っていました。ただVALORANTというタイトルならチャンスはあるのではと思い、声をかけさせていただきました。

元々Absoluteは5人並んだ時の感じがすごく好きで。すごく映えるんですよね。私はJUPITER運営法人の代表を務める傍ら、タレントさんや音楽アーティストのアートディレクションを行う仕事もしているのですが、タレント性を持った方って撮影の現場で画面越しから感じるものが共通してあって。Absoluteのみんなにも同じような空気といいますか、独特のオーラを感じていたんですよね。ですから、そういうこともあってJUPITERとして一緒にやってみたいという思いが強くありました。

Yossy
そういうイメージは彼らの写真を大会で撮らせてもらう事もあって、自分も感じます。あと、JUPITERは選手を格好良く魅せるやり方というところに特徴がありますよね。ユニフォームもスタジャンだったり、出てくる写真のクリエイティブもこだわりを感じるものが多いので、この組み合わせというのは良いなと思いましたね。

西原
Absoluteは顔がとかではなくて、内面がかっこいい。ストイックに競技シーンと向き合って結果を出しているという、男から見てカッコイイ集団であるところが僕の中で刺さっていて。CS:GOを捨ててまでVALORANTに移行するという、これまでの全部を捨ててオールインするという判断をみんなで決めたことは、ある意味でプロ意識が高いと思いました。実際に話をしてみてもみんなの決意は固いですし。しっかりマネジメントができれば、もっと可能性があるんじゃないかと感じています。そう思って、一緒にやりたいという話をしていたのですが、実際は何回か振られたんですよね(笑)。

takej
最初お話を聞いて、僕とcrowさんはJUPITERの事がすごく良いんじゃないかと思っていたんですよね。でもみんなで話して、これはこうだから、とか色々な意見があって。

crow
あと、他のチームからもオファーを頂いていたり。

Yossy
それは幾つくらいあったんですか?

Laz
3とか4くらいですかね。

takej
それで、すごく残念だけどお断りしようという話になったんですが、西原さんがそれからも何度も熱意を持ってお話しに来てくれて。

西原
僕がしつこかったんですよね。一晩考えたけど、どうしても忘れられなくてと言って。もう1回お話させてもらっていいですかって(笑)

takej
Reitaさんがもう1回来てくれるようだったら、真剣に加入することを考えないとねという話をしていたんです。

Laz
完全にお断りしていたんです。
そんな話をしていたら、本当に西原さんが来てくれて。

Yossy
それはオファーを受けてる側からするとかなり違いますよね。「お断りします」と言って「はい、わかりました」と言われて終了してしまうのと、お断りしても熱意を持ってさらにお話ししてくれるというのは、「こんなにも自分たちのことを思ってくれてのオファーなんだ」と感じるのではないでしょうか。 自分もeスポーツに新規参入したいという企業の方から傘下に入って一緒にやりませんかという話を受けた時にお話しにいってお断りしたらそのまますぐに終了になって、そのくらいの感じのオファーだったんだなという風に感じたことがありました。

JUNiOR
まさにそのとおりですね。自分たちもそういう気持ちでした。

西原
VALORANTの競技シーンが出来るのはそんなにすぐではないと思いますし、定着するのかも正直まだわからないのですけど、仮にシーンが出来上がった場合、ここで諦めてAbsoluteのみんなと一緒に出来なかったとしたら、間違いなく一生後悔するなと思って。私はLeague of LegendsのNA LCS観戦(現在のLCS)から本格的にeスポーツシーンの熱狂を知ったクチでもあるので、Riot Gamesには少なからず思い入れがあります。JUPITERとしては、『League of Legends Japan League』に参戦したいと常々考えていたのですが、『LJL Challenger Series』がなくなり、参入するチャンスが遠のいてしまったんですよね。

そういう意味では、Riot Games謹製であるVALORANTは絶対にやっておきたいタイトルでもあって。そんな想いと、彼らの発表とそのタイミングが合致したので、ぜひAbsoluteのみんなとやりたかったということです。

※LJL Challenger Seriesは1部リーグチームとの入れ替え戦の出場権をかけて行なわれていた新規参入チームの登竜門。2019年からこの仕組みは廃止された

『VALORANT』移行発表後、CS:GOコミュニティからの反応は?

『CS:GO』から『VALORANT』へ移行するという発表をした後、まわりの反応はどんな感じでしたか?

Laz
自分宛に来たメッセージは好意的ですね。みんな俺たちがCS:GOが大好きだという事をわかってくれていました。

barce
あれだけCS:GOバカみたいにやってきたわけだからな(笑)

Laz
現状でCS:GOの競技を続けるのもなかなか厳しいというのも理解していただいていると感じました。CS:GOを辞めちゃうのは悲しいけど、VALORANTで頑張って欲しいといっていただきました。

Yossy
みんなが真剣に取り組んできた結果だと思うんですよね、それは。適当にやっていたらみんなそうは言ってくれなかったんじゃないかな。

Laz
そうですね。ただ1人、guinってやつが…冗談まがいでコメント送ってきたんですけど(笑)

Yossy
guinさんらしい感じがする(笑)

Laz
他にも海外のプレーヤーからメッセージもらいましたね。China EHOMEのMarekとか。結構仲がよいんですけど、悲しいよって。

takej
自分は、China TYLOOのSummerとかから、本当にVALORANT行っちゃうの?キミたち強いのにって。でも、がんばって、みたいな感じで応援してもらいました。

Yossy
みんないいヤツですね。自分もAbsoluteの発表があったあとに、LiquipediaのCS:GOチャンネルにツイートのURLを貼ったら、Absoluteファンなのに、って悲しんでいるというか怒っている人がいました。

西原
みんなも相当悩んだと思うし、CS:GOが嫌いになったわけではないし。葛藤や議論があったと思うんです。でもそのうえでVALORANTを選ぶという決断をしたので、いまのCS:GOのファンのみんなにもそこは理解してもらえたらと思いますね。

『VALORANT』に対する期待、印象

Yossy
VALORANTの情報が少しずつ出てきていますけど。みんなVALORANTをどう見ているのでしょうか?ゲームとしてどんな印象を受けましたか?動画とかも結構出てきていますよね。

Laz
CS:GOっぽさがありますよね。ゲーム性としては、AimがよければなんとでもなるようなAimゲーにはなって欲しくないなと。CS:GOよりも、もっと戦略の方が価値の高い、チーム力が重視されるようなゲームになって欲しいです。

barce
単純に見た感じは、面白そうなゲームだなと思いますね。
VALORANTがちょっと怖いのは、各キャラにスキルがあるゲームで、どんどんキャラが追加されていくとメタが変わっていったりして、それに対応出来るのかなということですね。

Yossy
なるほど。CS:GOはロールという違いはありますけど、キャラ性能は同じですもんね。CS:GOだとフラッシュやスモークが戦略に大きく影響していますが、VALORANTの動画を見ているとスキルがさらにそういう要素にプラスとなりそうで、スキルでどうやって崩していくかみたいなところに期待できそうですね

crow
ボムサイトが3つあるルールのゲームってみたことがないので、どういう感じの流れになるのか、面白そうですね

Yossy
え、VALORANTってボムサイト3つあるんだ。

barce
ボムサイト3つありますね。A、B、Cと、Midにもある感じで。

※現状、ボムサイト3つのマップは1つのみとのことです。ファミ通のミル吉村さん、教えていただきありがとうございます。

crow
マップを見たカンジだと3つあるっぽくて。どのゲームも大体2つじゃないですか。なので、どういう試合展開になるんだろうって。マップを作っているのも、CS:GOのマップを作っている人みたいなので、そのあたりも楽しみですし、大会をやるにあたってマップが増えていくと思うので、そういう所も期待していますね。

JUNiOR
今ある動画を見た感じ、基本的なところは5対5、ラウンド制でCS:GOと同じなんですが、ボムサイトが3つあったりワープできるマップがあったりそういうところが違いますね。

ですが、CS:GOでやってきた基本的な考え方というのは使えるんじゃないかなと思っています。CS:GOの投げ物・グレネードがVALORANTではスキルに変わっただけなので、その点については対応しやすいのかなと思いました

最初にスキルを使って効率の良い有利なポジションを取るのか、それとも残しておいてリテイクの時に使うのかといった駆け引きが面白そうです。あとはスキルをどれだけ理解してうまく使えるかということですね。

Yossy
JUNiORさんはコーチとして、やはり最初にかなりやり込んでスキルの組み合わせなどを試すということになるんでしょうか?

JUNiOR
自分でも考えますけど、誰かすごい人が作ったのを真似したほうが早いし強いので…。今までもそうしてきたので、どれだけ良いものを見つけてきて取り入れるか、という感じですね。

VALORANTは初心者にとっつきやすいゲームにしてくれると思います。今のCS:GOは正直マッチメイキングとかも分かりづらいし、コミュニティサーバーという概念もよく分からないですし。VALORANTは、LoLのノウハウがあるので、そういうところもわかりやすくしてくれるのではないかと思います。そうなることによってプレーする人が増えて、さらには競技シーンのレベルというのも上がっていくと思います。

Yossy
VALORANTはいろいろな武器が出てくると思いますが、Reitaさんは やはりスナイパーをやりますか?

Reita
どのゲームでもスナイパーがいいですね。

Yossy
CS:GOではインゲームリーダーをしていましたがこれは引き続き担当するのですか?

Reita
うーん、どうでしょう。

crow
やるんじゃない?

Reita
正直まだ何も決まっていませんが、おそらくやるんじゃないでしょうか。指示厨なので(笑)

JUNiOR
あと、他のゲームの人がVALORANTで一番難しいのって多分ストッピングじゃないかな。
※ストッピングは、ショットする前に完全に立ち止まる技術。これをしないと弾丸が正確に飛ばない

Yossy
他にストッピングがあるFPSってないんでしたっけ?

crow
シージとかはないですね。

JUNiOR
ストッピングの判定がやわらかかったら、昔のcoldzeraみたいにadad撃ちできて強いかも。

Reita
逆に、ストッピングなかったら、俺らもっと強いかもしれないよ。

crow
開放される…? (笑)
動画を見ている感じ、あるけどね。がっつりストッピングしているから。

VALORANTのeスポーツ展開に期待するのは国内プロリーグと競技人口

Yossy
VALORANTのeスポーツ展開についての期待とか希望ってどんな感じでしょうか?

Laz
自分は、規模でいったらLoLみたいになってくれたら嬉しいなと思いますね。プロリーグがあって、選手が安定して活動出来るような。

takej
LJLみたいな、プロリーグが日本で出来て欲しいですね。

Yossy
公式の日本リーグで、さらにWorldsみたいな世界大会に繋がっているような?

takej
それですね。CS:GOではそういうものはなかったので、日本にプロリーグができる事だけでも実現したら、すごくうれしいですね。

Reita
自分もCS:GOみたいに海外に大会がありながら、日本にも公式リーグがあれば、めちゃくちゃ良いなとは思います。それは望みすぎかもしれないですけど、LJLとかPJS(PUBG JAPAN SERIES)みたいな日本のリーグがあれば、盛り上がるかなって。プレー人口が多ければ多いほど、うれしいですよね。

barce
そうだね。人がね。日本で流行って欲しいね。人が多ければ、プロチームも参入してくると思うんで。CS:GOでは、人がもっと多ければなと思いましたね。

JUNiOR
大会がどうなっていくのかわからないですけど、日本で1位になったら日本代表として世界大会にワンチャンいけちゃう可能性ってありますよね。そうなると、いまのCS:GOでいうAstralisみたいな世界トップクラスのチームと戦えるかもしれないので、そういうチャンスがあるのがとても楽しみですね。だって、いまCS:GOでAstralisとかと戦うなんて出来ませんから。でも、VALORANT界のAstralisみたいなチームに挑戦する権利を得やすいですよね。

crow
俺たちが、VALORANT界のAstralisになっちゃうかもしれない。

Yossy
おお~。

JUNiOR
それはワンチャンある、あるよね。

crow
自分達には、強くなるためのノウハウがありますから。本当にガチでやっているアジアのチームとしか練習していなかったので。そこは他のチームとは違うアドバンテージになると思いますね。

JUNiOR
作戦をパクるスキルもあります(笑)

Yossy
いま、トップクラスのチームでVALORANTに行くって正式に発表したのってAbsoluteくらいじゃないですかね。

JUNiOR
あとはswag(Brax)が、T1に入ったくらいですね。もしかしたら、戦えるかもしれないですね。

Reita
日本でも他に移行するチーム出てくるんですかね?

Yossy
色々なタイトルから移行してくるんじゃないかなあ。

JUNiOR
Overwatchの時がまさにそうでしたよね。

crow
PUBGとかシージとか。REJECTのdepさんとかやるのかな。

Reita
でもPUBGって4人だからさ、1人足りなくね?

JUNiOR
1人どこかから引っ張ってくるんでしょ(笑)

Reita
Overwatchって5人だっけ?

JUNiOR
6人、6人(笑)

Laz
1人はぶられる(笑)

Yossy
ゲーミング引き抜き問題が起きたりしそう。

crow
Twitterでたまにシージとか他のゲームをやっているチームが移行しますっていうの見かけますよ。それでCS:GOをとりあえずやる、という感じみたいです。

Laz
だから、CS:GOのマッチメイキング、いま参加数が1.5倍くらいとかになっています。

Yossy
もしVALORANTに色々なFPSの強い人たちが集まってきたら、それはまた面白いですよね。CS:GOだと、日本ではIgnisとかしかライバルチームみたいなところがないのが、もっとたくさんになってハイレベルな試合をこなしやすくなるというのもあるかもしれませんし。

JUPITERに加入してみて感じた「プロフェッショナル」としての取り組み

Yossy
今日、このインタビューの前に色々と撮影をしたそうですが、どんな感じでしたか?

Laz
これまで体験したことがなかったような撮影でしたね。プロのヘアメイクさんについていただいて、 プロのカメラマンさんに色々なシチュエーションで表現の指示をしていただいたり。 こんなガチな撮影は初めてで。

crow
写真の完成が楽しみですね、本当に。いままでは、一つポーズ撮ってすぐに終わりみたいな感じでしたけど。

Yossy
いわゆるゲーミング腕組みですよね(笑) プレーヤーとしては、そういったものとは違う色々な形で撮影するというのはどういう感じなのでしょうか?

Laz
もちろん、うれしいですね。自分達を格好良く見せてくれたり、PRしていただけるので。

JUNiOR
こういうのにも慣れたプレーヤーにならないといけないですよね。朝飯前にこなせるような。海外のプロとかは多分そうだと思うのですけど。

Laz
中国の大会でも1人だけ呼び出されて色々なポーズをやりましたけど、今回はそれよりもしっかりしているというか、これがプロなんだなという撮影でした。

barce
中国でなんか変なの持たされてたよな(笑)

別れを告げたCS:GO、各メンバーの思い出は?

Yossy
個人的にみなさんに色々聞いてみたいと思っていたことがあって。いま使っているゲーミングデバイスとか。でもそこまでやると時間が無くなってしまうので…。CS:GOからVALORANTに移行してT1に加入したBrax選手が、CSシリーズは2万2000時間くらいやった、ということをコメントしていました。みなさんは、CS:GOをどのくらいプレーして来たのでしょうか?

Laz
オレはプレー時間自体は少ない方だと思います。YouTubeとかで見る方が好きで。大体1万時間くらいですね。動画の研究も入れるともっとになると思います。

takej
自分も1万時間くらいですね。

barce
自分は13,000時間くらいですね。放置している時間とかもあると思います。

crow
Steam上で記録されているのだと、16,000時間ですね。色々含めると17,000時間くらいはやっていると思います。

Reita
自分は、Steamの表示だと7,000時間くらいですね。多分、8,000時間くらいはやっているかなと思います。

Yossy
なるほど。みなさん、やはりかなりやっていますね。自分はいまだと一番やっているのがDota 2で4,300時間を超えたのですが、まだまだですね…。あとは、CS:GOをこれまでやってきて、うれしかったこととか、やっていて良かった、思い出に残っているというようなことを一つ教えてもらえませんか?

Laz
思い出でというと、FACEIT Minor(Asia Minor Championship London 2018)で Australia Renegadesに勝ったこと、WESG(World Electronic Sports Games 2017)でSweden Fnaticと接戦したことが一番ですね。

takej
自分も同じですね。Australia Renegadesに勝てた時ですね。

barce
オレはかなり昔になっちゃいますけど、JCGだったかでAbsoluteが始めて日本一になった時ですね。そこからはずっと1位になって、あれが始まりだったなって。

crow
うれしかったことでいうと、みんなと同じでRenegadesを倒した時なんですけど、個人的に一番印象深いのは、JeSPAの大会で優勝したことですね。その時は Japan Rascal Jesterのメンバーだったんですけど。2日連続で豊洲ピットで大会があって、1日目のJCGではオフラインにすら行くことが出来なかったのですが、2日目にあったJeSPAの大会では優勝することができて、マジか!という感じでとても印象に残っていますね。

Yossy
そのときって、SaSRaIさんたちがいた頃ですよね?

crow
ですね。あとはDarkMioNさん、dAicONさん、SylFyさんです。SylFyさんはいまPUBGですね。

Yossy
SylFyさんその時はRJだったんですね。前にPUBG JAPAN SERIESの会場で声を掛けてもらって、覚えていてくれてうれしかったなあ(笑) Reitaさんはどうですか?

Reita
うーん、なんだろう。ZOTAC(ZOTAC CUP MASTERS CS:GO 2018 Asia Regional Finals)で負けてしまったときですね。

Yossy
ZOTACって、台湾で開催したヤツでしたっけ。前にインタビューさせてもらったあとの大会だ。確かかなり調子が良かった時だったと思いますけど…

Reita
台湾ですね。MVP PKにボコボコにされてしまったんですけど、よく覚えていますね。その時はコーチをやっていたんですけど。

barce
あ~、そうか。あの時はコーチか。

Yossy
こんなはずじゃなかった、みたいな?どういうことでそう思ったんでしょうか?

Laz
たしかあの大会にむけて2週間くらい、かなり準備していたんじゃなかったかな。

barce
優勝候補とも言われていたよな。

Reita
オレは海外の大会に行くのは始めてというのもあって、オフラインで海外勢の強さを目にするのもはじめてで、いや、つええな…って。

Yossy
みなさんの試合はずっと見ているので感慨深いです。個人的にずっと気になっていたことがあって、2019年のガレリアの大会のときにLazさんがラウンドを取った時にものすごく感情を出してガッツポーズをしていたり、takejさんもカメラを向けていると気づいてくれてポーズや表情をつけてくりたりしていたのが印象的でした。前とは違うな、と思っていたのですがこれはどんな変化があったのでしょうか?

20190923_Hisashi-Yoshimura_GGC2019_Day1_DSC_0234
Laz選手 – 『GALLERIA GLOBAL CHALLENGE 2019』より

Laz
昔は作戦とか頭の部分を自分が担当していたので、自然と冷静な感じを保ってプレーしていました。Reitaが入ってインゲームリーダーを担当してもらうようになって、自分の役割がだいぶ変わりました。個人の力で頑張れるようになって、そういったこともあって感情が出てくるようになりました。

あとは、インゲームリーダーをやっていること時に感じていた、自分やチームメンバーに対して何をやっているんだ、 みたいな焦りや憤りも全然なくなりました(笑)

takej
最初は、Reitaさんがカメラきてるよ、って教えてくれてそこから何かやろうかなと思ってやってみたら楽しくなってきちゃって(笑) あとは、オフラインを経験していくにつれて余裕が出来て、そういう自己表現といいますか、ファンの皆さんに対して喜んでもらえるようなパフォーマンスもやっていけるようになりました 。

20190922_Hisashi-Yoshimura_GGC2019_Day1_DSC_9855
takej選手 – 『GALLERIA GLOBAL CHALLENGE 2019』より

Yossy
takejさんは、aimもかなり調子が上がってきている印象がありました。自分的には、やっている人たちの成長を感じるというのがeスポーツの楽しみの一つでもあるので、すごく良いなと思ってみていましたね。VALORANTへの移行を決めた後にみなさんが何をしているのか知りたいのですが、ゲームは何をプレーしていますか?

Laz
配信しながらCS:GOの『ESEA』 (サードパーティのマッチメイキングシステム)をやっていますね。

crow
最近は、Apex Legendsとかかな。CS:GOは、Bot撃ちは毎日していますけど 試合は全然やっていないですね。C4の設置場所とか忘れました。(一同笑)

Yossy
それはやっていないですね(笑)。Reitaさんどうですか?

Reita
Apex Legends、Call of Dutyと、CS:GOも最近はじめました。あとはRainbow Six Siegeですね 。

barce
お、CS:GOやっているんだ。あれどう?面白い?(笑) 自分はApex Legendsと、シージと、Call of Dutyのバトロワ(Warzone)とあとは後はモンハンですね(笑) CS:GOはちょくちょくやっているぐらいで、そんなに頻繁にはやってないですね。

takej
僕は最近健康生活をしているので、ゲームは全然やっていないですね。crowさんとたまに一緒にやるぐらいです。

Yossy
CS:GOもやりつつ、色々なゲームをしている感じですね。シージの名前がでましたが、少し前にReitaさんがRainbow Sixの大会を見て面白いとツイートをされていましたよね。あとは、結構前ですけど、AbsoluteのみんなでRainbow Sixをやっていて、結構注目された時があったじゃないですか。あれは遊びでやっていたんでしょうか? それとも、その時にCS:GOからシージに移ろうみたいな感じだったのでしょうか?

crow
あれは確か、CS:GOの大会がちょうど終わった後で、みんなでシージやってみようぜ、という話になったんじゃなかったかな。

barce
そうそう。最初の方はしばかれまくって全然勝てなかったですけど、だんだんわかってきて、かなり面白いなと思いましたね。

Yossy
確か結構勝っていた記憶がありますね。日本って『ESL Rainbow Six Pro League』が公式として実施されていたり、とても力が入っているじゃないですか。プロチームも複数あって。CS:GOではなく、シージの方が活動しやすい環境だとは思いますが、シージをやろうという話にはならなかったのですか?

Laz
メインはやはりCS:GOであって、シージをやろうという話にはならなかったですね。あれはあくまで趣味としてプレーしていました。

barce
あの後にCS:GOの大会に出る事が決まって、その後は続けられなかったですね。

新たな舞台『VALORANT』では世界一を目指す

Yossy
タイトルの移行を決めて、JUPITERへの加入となりましたが、今後はどうしていくのでしょうか?夏に予定されているVALORANTのリリースまでまだしばらく時間がありますが。

西原
彼らは競技者としてVALORANTを広めていくことが出来る資質を持った選手達だと思っています。
タイトルがリリースされてからは、大会等の競技に参加するのはもちろん、配信や動画投稿を通じて色々な方に顔を覚えて応援してもらえる選手となるよう、チーム一同活動していきたいと考えています。

彼らの活動を通じてVALORANTという船が大きくなるよう、そしてそこに乗り込んでくる人を増やしていきたいですね。

Yossy
自分達が活動していくためにも、VALORANTのシーンを一緒に大きくしていく活動にも力を入れていくということですね。さきほど、みんなもVALORANTをプレーする人が増えてくれたらうれしい、という話をしていました。

Laz
JUPITERにお世話になるということで、お互いにメリットがあるような形で活動できるように頑張っていきたいと思います。現状ですと、僕たちが何かをしていただいていることが多いので、実績を残したり有名になって、世間から今まで以上に応援されるような存在になることで、チームにお返しができると思っています。

今後の目標としては 、VALORANTはみんなゼロからのスタートになるので、世界一を目指したいですね。

takej
これまではプロ選手として活動した期間が短くて、学ぶことが少なかったと思っています。
JUPITERではプロゲーマーとしての素養をもっと学ばせていただき、みんなから愛されるプレーヤーになりたいです。目標は世界一、NiKoみたいなを選手目指していきたいです。

Reita
VALORANT界のNiKo。

Yossy
NiKo好きなんでしたっけ。ジャパニーズNiKo。crowさんはyokohama f0restで(笑)

crow
(笑)。目標としては世界一です。VALORANTでは移行してくる人たちもたくさんいると思いますが、自分たちはチームとしての形ができてから長いので、チーム力ではすでに勝ってると思います。そういうのを生かしてCS:GOみたいに勝ち続けたいです。

barce
目標としては自分もナンバーワンです。大会がしばらくないのであればランクをまわして、LoLだとなんだっけ、一番上のチャレンジャー? を目指したいと思います。がんばります(ものすごい笑顔で)。

takej
最初、スタートダッシュ決めたいですよね。最初の大会で優勝して、試合も13対0で終わってみたいな。その後の大会も勝ち続けて。

Yossy
Counter-Strike1.6からCS:GOにシーンが変わった後(2012-2013年)のSweden Ninjas in Pyjamasみたいな感じだ。

takej
といっていて負けたらみんな気悪いかもしれないけど(笑)
最初さえ勝てれば、あとはプレッシャーもなくなってなんとかなると思うんですけど。

Reita
まあ、ゲームが出たらわかると思うけどね。

西原
ゲームが出て触ってみたら、なんか俺らのと違くね?みたいなのがあったりして(笑)

crow
あれ、やばくね? って

JUNiOR
なんか思ってたのと違うぞって(笑)

takej
それ怖いな(笑)

crow
可能性は、無くはない…(笑)

Laz
無くはないね(笑)

takej
がんばって、スタートダッシュ決めたいですね

crow
楽しみです。

Yossy
最初の日本公式大会とかあったら、Absoluteにぜひ勝ってもらって、CS:GO出身の強さを見せつけて欲しいです。そして、世界一というのも、期待しています!

『JUPITER』のインタビューということで、チーム公式TシャツをSofmapのECサイトで購入して着ていきました。

『VALORANT』eスポーツには『Absolute JUPITER』を含む強豪チームや新たな新たな才能の集結を期待

Absoluteメンバーの『VALORANT』移行に関する自分の気持ちというのは、冒頭の質問の際にもお話したとおり、半分が残念と思う一方、非常に良い決断であると思っています。

これまでのチーム目標はアジアNo.1(=CS:GOメジャー大会)というもので、『VALORANT』でもここを目指すのかなと思いましたが、メンバー達から出たのは「世界一」が共通になっていたのに驚かされました。人生の中で「世界一を目指す」ということを言える人はどのくらいいるでしょうか?

もちろんこれを実現するのは簡単なことではありませんが、選手達からはこれまでの経験からの自信と期待が満ちあふれていることが感じられました。このモチベーションで目標を実現してくれることを願っています。

また、選手達が求める『VALORANT』のプレーヤーが増えることは個人的にも期待しています。プレー人口が増えれば、競技シーンの層もそれに比例して厚くなる他、後にレジェンドと呼ばれるようなプレーヤーとなる可能性をもつ才能と出会う機会も増えることになります。

Japan Absolute JUPITER、他タイトルから移行してくるかもしれない強豪チーム、まだ見ぬ若い世代の新たな才能が集結してくるであろう『VALORANT』のeスポーツシーンがどのようになっていくのか非常に楽しみです。

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Negitaku.org 運営者(2002年より)。Counter-Strikeシリーズ、Dota 2が大好きです。 じゃがいも、誤字脱字を見つけるのが苦手です。

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