ValveがCS:GO公式ブログに「Keeping Things Competitive(競技性を維持するために)」というタイトルのエントリを投稿し、コミュニティで議論されている話題についての見解を示しました。
ValveがCS:GOコミュニティの議論に言及
ブログ記事では、「通常はこのような議論に参加することはありませんが、全員の見解が共通となるよう、明確にしておきたい点があります」として以下についての見解を明らかにしました。
大前提:CS:GO大会の開催について
- CS:GO大会を運営するためのライセンスは無料で提供している
- その理由は、大会運営者がCS:GOプレーヤーのために価値を作り出そうという行為を邪魔したくないため
独占の弊害について
- 「特定大会に出場するチームが他大会に出場するのを認めない」という独占ルールは、他団体の取り組み妨げるだけでなく、大会エコシステムの継続を崩壊させる可能性がある
- CS:GO公式サイドから、他大会への出場を制限するライセンスを提供する計画はない
メジャー大会の配信権について
- コミュニティ・個人はメジャー大会を配信することは出来ないのかという話題について
- メジャー大会を配信できる正式な権利を持つのは、メジャー大会運営組織のみとなる
- メジャー大会の運営者は、公式配信通じて視聴者に価値あるコンテンツを提供出来ない言語について、ストリーマーや第三者団体などと協力して代替サービスを提供することがとが期待される
- メジャー大会を配信したいという配信者や団体は、全員が良い関係を維持出来るよう、まずメジャー大会の運営団体に問い合わせる必要がある
利益相反行為について
- 出場チーム・選手は、利益相反行為を行なってはならない(※勝ちを譲るなどの不正)
- CS:GOメジャー大会に出場するには、他チームや選手とのビジネスにおける利害関係(共同運営、共同オーナーシップ、ライセンス、選手レンタル)がないことを事前に確認する必要がある ※一オーナーが複数のチームを出場させることは出来ないルールとなっている
- これらに該当する可能性があると思われる場合は、CS:GOチームに事前連絡をすること
- 利益相反行為が発覚した場合は、出場資格やゲーム内アイテムの売上を受け取る権利を失うことになる
- CS:GOからメジャー大会の開催権利を得たライセンシーは、出場チーム・選手とビジネス上の関係性がある場合にValveに書面でその事実を開示する必要がある
- Valveは、それを元に独自の裁量で「問題を解決するように要求する」「罰金やペナルティなしで開催契約を打ち切る」のいずれかの対応を行なう
過去には、選手囲い込みの事例として2007年に『Championship Gaming Series』の出場選手が、別大会に出場したことで5000ドルの罰金処分になるといったことがあり、賛否両論がありました。
CGSが参加プレーヤーに別大会の参加禁止を通達
当時、Valveは本件には介入していませんでしたが、現在では選手の出場を妨げる行為については否定的なスタンスということになります。
また、『Dota 2』では非公式配信の取り扱いを巡って運営団体が謝罪することになった事例があります。
『ESL』がDota 2『ESL One Genting 2018』のストリーミング配信対応についてファンと配信者に謝罪
Valveは2017年10月に「Broadcasting Dota 2」という『Dota 2』のストリーミング配信に関するガイドラインを示す投稿を行いました。ざっくり説明するとCS:GOの「GOTV」に相当する「Dota TV」経由での広告なし配信ならば基本的にOK、公式配信のコンテンツ(キャスターや独自映像など)を流用した配信はNGというようなものです。
CS:GOチームの推奨対応は、メジャー大会運営者にまず確認することであり、Dota 2の配信ルールとは同一のものではありませんでした。
Valveが公開した原文の方もぜひ参照してください。
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