Valveが『Dota Auto Chess』のスタンドアローンバージョン『Dota Underlords』を発表しました。
「本家」「元祖」「亜流」、いわゆる「オートチェス」系ゲームがまるで独立・模倣・乱立する人気ラーメン店のような展開を見せています。
『Dota Auto Chess』は、『Dota 2』のMODとして中国の「Drodo」が開発したゲームで、シンプルながらも戦略性溢れるこのゲームは多くのユーザーの心を掴み、中毒性のある新ジャンル「オートチェス」として注目・人気を集めています。
Valveは「Drodo」に『Dota Auto Chess』の共同展開を打診しましたが、交渉が決裂となりお互いが独立した「オートチェス」ゲームを開発して展開することに合意したと発表していました。
Dota Auto Chess https://t.co/eDyUI6UUVU
— DOTA 2 (@DOTA2) May 21, 2019
「Drodo」は、『Dota 2』のIPを使わずオリジナルキャラクターを採用する形で『Auto Chess』を開発し、iOS、Androidで展開をスタート。そして、PC版はValveのゲーム配信プラットフォーム「Steam」のライバルになるだろうと目される「Epic Games Store」でリリースされます。
この『Auto Chess』が「元祖」であるとするならば、『Dota 2』IPをそのまま使用する『Dota Underlords』は、『Dota Auto Chess』がブラッシュアップされた形となる「本家」とも言える存在の「オートチェス」です。
さらに、「亜流」として『League of Legends』のRiot Gamesが、『Dota Auto Chess』にインスピレーションを授かり開発したという「Teamfight Tactics(チームファイト・タクティクス)」をリリースすることも発表されました。この他にも、様々な「オートチェス」フォロワーゲームが誕生しており、「似たような味の模倣店」が次々に乱立しています。
そのような中で、馴染みのあるIPをベースとする『Dota Underlords』『Teamfight Tactics』はすでにある程度のファン層がいるというアドバンテージがあるため、1つ抜け出したお店、となる可能性が高いと思われます。
『Dota Underlords』は、『Dota 2』の公式世界大会に関連するゲーム内アイテム『The International Battlepass 2019』の購入・所有者先行で配信が開始されました。
こちらでサーバーのストレステストを行ない、約1週間後(6月下旬)を目安にオープンベータとして誰でもプレーできるようにする計画です。
ゲームは「Steam」(Windows、Mac、Linux)、「iOS」「Android」でクロスプラットフォームプレーが可能となり、ユーザーデータは全てのプラットフォーム共通となります。自宅ではPCでプレーし、出先ではモバイルで、といった楽しみ方が可能になるというわけです。
MODとして制限のある中で作られた『Dota Auto Chess』は、操作性や表示の面で不満を覚える点も少なくありませんでした。
『Dota Underlords』は、本家のValveが制限のない形で開発を行なっているため、それらの不満が上手く解消され、演出が豪華になったり、表示がわかりやすくなったりと、後発らしい良い味付けの『Dota Auto Chess』上位版と位置づけられるゲームになっています。
ゲームは現時点でほぼ全てが日本語での表示に対応しているので、「英語でよくわからない」と困ることなくプレー可能になります。
いち早くプレーしてみたいという人は、『Dota 2』をインストールして『The International Battlepass 2019』を購入し、以下の手順でプレーしてみて下さい。
1.『Dota 2』を起動してメイン画面の「ADD TO STEAM LIBRARY」を押す
2. Steamのライブラリからインストール
3. 『Dota Underlords』をプレー
ヒーロー
アライアンス
それぞれのヒーローの所属。各アライアンスのヒーローを盤面に一定数以上出すことで、様々なアドバンテージが生まれるようになる。
アイテム
特定ターン後に報酬として得られるアイテムをヒーローに装備させることで能力がアップ。
『League of Legends』に『Dota Auto Chess』をインスパイアした新ゲームモード「チームファイト・タクティクス」が2019年6月25日(火)より登場