スマートデバイス・PCでプレー可能なMOBAタイトル『Vainglory』を開発・運営するSuper Evil MegacorpのCEO・Ciarnan “Excoundrel” Lowe氏が、同タイトルにおけるesports展開を縮小すると発表しました。
こちらの情報は、ゲームの公式ブログに投稿されたCiarnan “Excoundrel” Lowe氏の記名記事で明らかになったものです。
『Vainglory』は2014年にリリースされ、当時のスマートフォンゲームとしては信じられないほど美しいグラフィックと、3on3での本格的なスマホMOBAとして評価され、爆発的な人気を獲得。
その結果、熱いプレーヤーたちによる競技コミュニティが登場し、Super Evil Megacorp社はこれに答えるべくEsportsプログラムの構築に熱心に取り組みました。
しかし、esportsに関連する企画・実行・開発に膨大なリソースを割いた結果、ゲーム自体の開発に十分な手が回らなくなり、結果としてesportsに投資したのに見合う結果を得ることが出来なかったとのことです。
これに伴い、Super Evil Megacorp社はゲームを魅力的にしていく開発にフォーカスしていくという戦略を採ることを決定。esportsについては、自ら展開していくのではなく、コミュニティやサードパーティが展開していくものを支援していくという縮小方針になります。
日本では『RAGE』が2016年に『Vainglory』の大会を開催。スマートフォンゲームということで、PCゲームとは違い若いゲーマーや女性が多数来場していて驚かされました。
RAGE Vol .2 GRAND FINALS -Vainglory- pic.twitter.com/NDQMeZizPd
— Negitaku.org esports (@negitaku) July 30, 2016
また、アジア公式リーグ「Vainglory 8」に DetonatioN Gaming、 SCARZ などのプロチームも参戦していました。
現在は「esports」の人気が非常に高まっており、「ゲームをesports化すれば人気が出る」という考えを持っている方もいるかもしれませんが、ゲーム自体が力を失ってしまったり、プレーヤーが離れたりすれば展開は継続出来ず、このような結果が待つこともありえます。
Blizzard Entertainmentも、MOBAタイトル『Heroes of the Storm』の2019年eスポーツ展開を縮小するという発表を行なっているという事例があります。
MOBA『Heroes of the Storm』の2019年eスポーツ展開が縮小、公式の世界大会や学生大会を実施しないと発表
モバイルMOBA『Vainglory』向けの「eスポーツ・フランチャイズ・プログラム」や開発者APIが2017年より提供開始
『ESL』がタッチデバイス向けMOBA『Vainglory』のSuper Evil Megacorpとパートナーシップ契約を締結