人工知能による学習でプレーを行なう『OpenAI Bot』が、開発チームとの『Dota 2』5vs5マッチで勝利したことが発表されました。
『OpenAI Bot』『OpenAI Bot』は256GPU、128,000CPUコアで動作し、1日に180年相当という驚異的な学習を実施し、開発者チーム(アマチュアゲーマー)と『Dota 2』の5vs5マッチで対戦。
同じヒーロー構成、ワード・Roshan・透明化・イリュージョン・特定アイテムなどを使用しないという特殊ルールではあったものの、『OpenAI Five』が人間チームを下すことに成功したとのことです。
人工知能はチェスや囲碁などの1vs1のターン制ゲームにおいて実績が知られていますが、Dota 2は5vs5かつリアルタイムで行動を行なっていくため、1ゲームを終えるのにチェス40手、囲碁150手ほどかかるのに対し、Dota 2は20000手が必要とのこと。
チェスや囲碁は全てのコマが開示されており条件を絞って演算することができますが、『Dota 2』はマップの多くが霧に覆われており視界が遮られているため、プレーヤーは敵の動きと戦略を不完全なデータから推論する必要があり、さらにスキルやアイテムの要素も絡んでくるため非常に複雑な計算が必要なゲームとなっています。
下記の動画では対戦の一部を見ることが出来ますが、集団戦で見事な連携を見せるなどして人間チームを圧倒していました。
『OpenAI Five』は、2018年8月に開催されるDota 2公式世界大会『The International 2018』にてプロとのエキシビションマッチを実施予定とのこと。2017年は、プロチーム Natus Vincere に所属する Danil “Dendi” Ishutin 選手と1vs1対決を行ない、OpenAI Botが圧勝しました。
チームはBotの仕上りを披露するため、2018年7月28日にトッププレーヤーとのスクリム(練習試合)をTwitchで配信する予定です。