マイクロソフトのゲーム動画配信プラットフォーム『Mixer』が、サービス1周年に合わせて世界最大のeスポーツリーグ『ESL』との提携を発表しました。
今回の提携により、『Mixer』プラットフォーム上で『ESL』が製作する15,000時間以上のeスポーツコンテンツが視聴可能になります。
また、『Mixer』が採用する「Faster Than Light(FTL)」という新たなストリーミング配信規格によって、1秒未満のラグでリアルタイムのライブ配信が提供されます。
配信は、10言語以上に対応して放送を予定しているそうなので、『Mixer』プラットフォームを世界最高レベルの対戦を通じて多くの国々で楽しむことが出来るようになります。
以下は個人的な体感を元にした意見ですが、eスポーツの放送は配信プラットフォームが提供する機能や空気感によって、かなりの差が発生します。
これは『Twitch』で配信していた『ESL』の一部大会が、『Facebook』での独占配信となり、それを見てわかったことで、「高画質」「人がいるプラットフォーム」ならば良いというものではないと感じています。
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個人的に快適なeスポーツ観戦のために配信サイトに期待すること
昔は「配信があったらありがたい」レベルだったのに、随分とぜいたくな要求をするようになったものだと我ながら思います。
「1」は配信サイトの競争が激化することで各プラットフォームのレベルがどんどん上がってきています。にも関わらず配信を通じて大会をあまり楽しめないことがある理由は、地味ながら「2」「3」「4」の要素が大きく影響しているのではないかと感じています。
『Twitch』から『Facebook』に変わった大会の配信を楽しめなかったということを書きましたが、『Twitch』で試合観戦が楽しめるのは、そもそもゲーマーがプラットフォームに定着している上に、それらの視聴者が同じ試合を観戦しながらチャットで楽しめる「2」の要素のおかげだと感じています。シーンに合わせて「お約束」の定番チャットが一斉に流れたりと、ゲーマーが観戦を楽しむ空気感が作られているのはとても重要な要素です(一方でひどいコメントも多いのはどの配信プラットフォームも課題)。
あとは、その楽しさをSNS等でシェアできる「3」の要素。『Twitch』は配信画面を切り出して投稿できる「クリップ」機能が非常に優秀で、これでより自分が気に入った画面を紹介しやすくしています。
そして、そのように楽しそうに紹介されていた放送を後からでも楽しめる「4」のアーカイブ要素。これは多くの人に見てもらう機会を増やすためにも無料が良いのではないでしょうか。もちろん、良いコンテンツにはお金を払いたいという気持ちもあるので、投げ銭や定額課金など「5」のプラットフォームや配信者が儲かる仕組みが今後重要度を増していくと思います。
現状、この全てを満たしている配信サイトは『Twitch』のみだと思います。
配信プラットフォームの競争により、どの配信サイトでも試合観戦が楽しめるようになっていくと非常にうれしいです。
※あとは、こういうサイトをやっている者としては、配信プレーヤー(ライブ・アーカイブ)を自動音声再生オフで埋め込み出来る機能も一律提供してほしいです