2018年2月24~25日にポーランドで開催された招待制世界大会『PUBG Invitationa Intel Extreme Masters Katowice』で、準優勝の OpTic Gamingがバグ技を使用していたとして、ペナルティとスコアが再計算となり最終順位が変動となりました。
『PUBG Invitational』には招待9チーム、予選通過7チームを合わせた計16チームが出場し、First Person PerspectiveによるSQUAD(4人チーム制)モードで計8ラウンドの競技が実施されました。
最終スコアは、各ラウンドの順位とキル数によって決定され、 OpTic Gamingは「1881」ポイント獲得で準優勝となっていました。
当初の最終成績発表
A mere 75 points separated Avangar and @OpTicGaming in the end!
What a finish to the @PUBATTLEGROUNDS Invitational!#IEM pic.twitter.com/iRH68UOG6E— ESL PUBG (@ESLPUBG) 2018年2月25日
OpTic Gamingが使用したバグ
こちらは武器を持たずに特定の動きを行なうと、壁の向こう側を視認出来てしまうというバグになります。
ESLはルールブックに記載されている失格の条件、「Intentionally changing your character’s angle to look through a texture or object is prohibited.(キャラクターの角度を意図的に変更し、テクスチャやオブジェクトを見るのを禁止する」を適用し、ゲーム8でOpTic Gamingが獲得したポイントを無効とする判断を下しました。
これに伴い、上位の順位が変動となり最終成績が下記のようになっています。
世界のレベルのゲーム大会には、そのタイトルをとてつもない時間やりこんだプロが出場するため、常人では気付かないような特殊仕様を見つけてそれを秘密戦略として用いるケースがあります。
例: Fountain Hook (Dota 2)
『Dota 2』で最も有名なのが、「Chen」の「Holy Persuasion」スキル(味方ヒーローユニットにかけた場合、ベースにワープさせる)直後に、「Pudge」が「Meat Hook」(腕を伸ばして敵を自分に引き寄せる)をヒットさせることで、敵ヒーローもろとも自軍のベースにワープさせるというもの。
これは世界大会『The International 3』にて Natus Vincereの秘密兵器として使用され、その可否について大きな議論となりましたが、最終的にペナルティはありませんでした(仕様、という判断だったと思われます)。
※現在は修正され使用不可
例: 特殊ブ―スティングによる視界・射線確保 (CS:GO)
2014年の『DreamHack CS:GO Championship』 Fnatic vs LDLC 戦で使用されたのが、通常は通常は視認出来ないマップオブジェクトを利用した特殊なブースティングのテクニック。ラウンド開幕直後から一方的に敵のマップ配置を確認しながら、存在を確認出来たらキルを取ることが出来るというもので、審議の末に「再試合」の判定が下されました。
※現在は修正され使用不可
上記はどちらもバグ技ですが、ルール規定や審判の判定によって使用後の結果は異なります。現在は「バグ技は使用禁止」と大きな括りでの規定になっているケースが多いため、プレーヤーが仕様内だと思っていても違反になってしまう場合があります。もし自分がこのような誰も知らないような特殊仕様を見つけた場合は、大会出場前に主催者にその使用可否について確認を取るのが良いと言えるでしょう。