2018年1月26日(金)により日本で発売となる『ZOWIE』の最新ゲーミングマウス『EC-B』シリーズを紹介します。
まずは基本的なおさらいから。『ZOWIE』は、eスポーツプレーヤーのための製品を展開する『BenQ』のゲーミングブランドで、現在はマウス、マウスパッド、マウスコードホルダー、キーボード、モニタ、オーディオシステムを一般向けに展開しています。
『ZOWIE』は勝利を目的に真剣にプレーする、いわゆるesportsプレーヤーのために製品を開発しています。そのため、製品は「ソフトウェアやドライバ不要ですぐに使える」「スペックを追求せず、プレーに支障の出ない安定性のある部品を選ぶ」「必要機能に特化したシンプルな設計」という考え方が元になっています。
『ZOWIE』はプレーヤ―には様々なマウスの持ち方・使い方があるとして、センサーは同じながらも形状・サイズに複数の選択肢を用意しています。
現行ラインナップ
()の製品はセンサーに「PixArt PMW3310」オプティカルセンサーを採用。
今回登場した「EC1-B」「EC2-B」は「PixArt PMW3360」オプティカルセンサーを搭載した他、以下が異なっています。
相違点
ちなみに、マウスシリーズの名称には製品を共同開発したCounter-Strikeシリーズ世界王者の名前が採用されています(ZA除く)。
シリーズ名称の由来
製品の使用感を紹介するにあたり、使用環境を明記します。
製品は『ZOWIE』よりサンプルとして提供いただいたものになります。
まず、基本的に自分は現状リリースされているゲーミングマウスというものは、スペック的に一定水準を超えるレベルになっているため、センサー・ボタン・ホイールの性能が信頼出来て形状が自分に合えば、あとは好きなものを選べばよいと考えています。
マウスを選ぶ際に判断する要素
上の2つが必須で、他にもあればプラスというような判断です。
形状は右利きマウスの定番型とも言える形です。
左サイドが上から下に向かって内側に斜めとなるデザイン、右側は逆で外側に広がっていくような形状です。左側の親指がマウスを持ち上げる時に引っかかりとなるので持ちやすい感じがします。サイドにラバー等の滑り止め加工はありませんが、持ち上げにくいということはありません。
サイズ的には「EC2-B」の方がちょうどよい大きさで、「EC1-B」だと若干持て余す感がありました(参考までに、手首から中指先端まで測ったら18cmくらいでした)。このあたりは、個人差になるので好きな方を選ぶことになります。
メインボタンは跳ね返りが良くレスポンスも早い印象。サイドボタンは押し分けしやすい形・大きさです。ホイールは「カコッカコッ」というよりも「チャリチャリ」というような感じの挙動で、一般的なマウスとは異なる感じです。
センサーについては、2ヶ月使っていて致命的にどうしようなもないと思うようなことは発生しませんでしたが、4Gamer.netのBRZRKさんによるレビューで定番となっている「MouseTester」ソフトを使って確認してみました。これは、初期不良などがわかる場合もあるでしょうから、実際に自分でもやってみると良いかと思います。
選択可可能 dpi
『EC-B』シリーズでは4つのdpi設定が用意されています。この4つに対し、レポートレート1000hzにてソフトで測定してみました。
縦軸の「0」を基点に上側がマウスの右移動、下側が左移動を表し、点と点線が一致しているほど挙動が正確ということになります。
基本的なトラッキングはかなり正確といえるのではないでしょうか。
dpiが高くなるほど、マウスを切り返す際に点がはみ出しているのが気になりますが。
FPSの場合は左右にマウスを動かす量がかなり多くなります。
敵を狙うために照準(マウス)を動かしている最中の挙動が正確なのは安心感があると言えます。
ゲーム中のマウスの動きを記録してみたけど全然違う結果になった。『Dota 2』(左)『Overwatch』(右) pic.twitter.com/17xG3Vlos1— Yossy (@YossyFPS) 2016年5月5日
トラッキングについては、そもそも『Counter-Strike: Global Offensive(CS:GO)』トップ100プロのうち約70%がZOWIEのマウスを愛用しているというデータがあり、『EC-B』シリーズについても NEO (Virtus.pro)、 Stewie2K (Cloud 9)、 Kjaerbye (Astrails)といった選手が使用していることから、世界トップクラスのトーナメントで使用して問題が無いものと判断して良いとも思います。
先に「マウスを選ぶ際に判断する要素」として5つの項目を挙げましたが、個人的には以下のようになり、購入する際には選択肢になり得るマウスだと思います。
形状は結局好み。自分に合うデザインを実際に触れて確認したい。
形状については、個人的に昔から左右対称デザインが好きで『ZOWIE Experience Tour Tokyo 2017』で並んでいたマウスを目視せず掴んで一番フィットするのが、これまで使っていた『ZOWIE FK2』でした。
『EC2-B』も約2ヶ月使い続けているのでかなり慣れましたが、いま『ZOWIE FK2』を使うと「やはりこちらだ」という感覚になります。形状については、とにかく自分で触ってベストなものを見つけるか、慣れてしまうかのどちらかです。
センサーが提供する異なる操作感について
『ZOWIE』は違うセンサーを『EC-B』に搭載することで『EC-A』とは異なる操作感を提供すると言っています。この差異については、『EC-A』を所有していないので使い比べが出来ませんでした。
Liquipediaに掲載されているCS:GOプロの使用マウスまとめをみると、『EC-A』と『EC-B』の両方が使われており、好みの操作感というのは存在しているのかもしれません。『ZOWIE』によると『EC-B』は『EC-A』に置き換わる後継製品ではないのとことで、当面は今後も併売されていく予定です。
ドライバ・設定ソフトなしの便利さを実感した『C4 LAN 2017 WINTER』
2017年12月に開催されたLANゲームパーティ『C4 LAN 2017 WINTER』にゲーミングデバイスを持ち込み参加しました。会場でPCやデバイスをセットアップするというのを体験して、ドライバや設定ソフトをダウンロードしてさらに設定を調整する必要が無いことの素晴らしさを実感できました。オフライン大会やイベントでも使いたいという人には、地味ですがかなり素晴らしい点だと思います。
最後にこれを書くのも何ですが、やはりトッププロゲーマーが実際に大会で使用しているというのは、何よりも信頼出来る点だと思います。
現在は、ワイヤレスのゲーミングマウスも複数登場しはじめ、ストレスなく操作できるのも出てきて、有線のゲーミングマウスはレガシーなものとなっていく感じもあるかもしれません。
ただ、『ZOWIE』は他社がスペックを追いレーザーセンサーを次々に搭載していた時も、ゲームで安定性のあるオプティカルセンサーを採用するなど、真剣なゲーマーのために製品を作ってきました。『EC-B』を含む『ZOWIE』のマウスは、自分にあった信頼性あるマウスを探す際に選択肢に入れる価値があると思います。
自分にあったよりゲーミングマウスを探すというのは非常に楽しく、快適にゲームをすることにつながりますので、あまりマウスにこだわっていないという方がいたらぜひ一度試してみてください。
EC1-B – Gaming Gears | BenQ Japan
EC2-B – Mice – Gaming Gears | BenQ Japan