世界最大のeスポーツ大会運営団体『Electronic Sports League(ESL)』と、その傘下の『ESEA』が、チート・八百長等に関するルールを2017年8月より改定すると発表しました。
『ESL』は2017年3月に、「Valve Anti-Cheat System(VAC)」で処分を受けた『Counter-Strike: Global Offensive』選手の出場禁止を2年で解除する方針を発表しました。
今回は、『ESL』『ESEA』関係者およびCS:GOのプロゲームチームによる会合の結果や、「Esports Integrity Coalition (ESIC)」が発表した「eスポーツの不正行為に対する適切処分に関する声明」を受け入れる形でルールの改定や処分の緩和が決定されました。
今回の処分解除対象には、八百長案件で最も注目されている元iBUYPOWERのメンバーが含まれています。中でも、八百長問題に巻き込まれる形でValve公式大会への出場禁止処分を下され活躍の場を失われていた若き才能swag選手については復帰を望む声が多く上がっていました。永久処分とされていた選手は下記の記事でご覧いただく事が出来ます。
ただ、今回の処分解除は『Intel Extreme Masters』『ESL One』『ESL Pro League』『ESEA Leagues』など、『ESL』『ESEA』が主催する大会のみに限られます。Valveがスポンサードする公式のメジャー大会には今回のルールは適用されません。メジャー大会の運営を『ESL』が担当しているケースがありますが、その場合も同様にルール適用外となります。
チート行為(不正ツール使用等)
トーナメント失格、試合結果無効、賞金没収、不正行為の内容に応じて2年間もしくは永久出場停止となる。アマチュアレベルを超える大会(大きな賞金、プロ大会への出場権などがかかっているもの)については通常5年の出場禁止処分とし、悪質な場合は永久出場停止とする。
八百長・賭博詐欺
試合結果無効、ESIC Anti-Corruption Codeによる軽減措置がない場合は5年の出場禁止処分。より悪質な場合は、出場禁止処分期間を延長、賞金没収、罰金等の処分を課す。
ドーピング行為
試合結果無効、1~2年の出場禁止処分、賞金没収。トーナメント中にドーピングが発覚した場合は失格。
試合操作・わいろの供与
試合結果無効、1~2年の出場禁止処分、トーナメント中に発覚した場合は失格。
eスポーツにおいて誠実さとフェアプレーが最も重要であると信じており、アップデートした処分ルールにはそのコミットメントを反映させています。これらのルール変更は、Valveが直接下した処罰や、ESLによって運営されるValveスポンサードトーナメントには適用されません。