賞金総額60万円の『GeForce CUP: Overwatch』決勝戦で USG Iridataが USG Supreme を下し優勝となりました。
『GeForce CUP』は、日本のeSportsシーンを更に盛り上げる事と、GeForce GTXが提供する「究極のゲーミング体験」をゲーマーに提供する事を目的にNVIDIA JAPAN主催が主催する大会です。
Overwatchを採用した今回は、5月20日(土)にグループステージ、21日(日)にプレーオフが実施され、6月3日(土)に「秋葉原 UDX THEATER」で行なわれたオフライン決勝戦には、プロゲームチーム Unsold Stuff Gaming 傘下の USG Supreme と USG Iridata が進出となりました。
決勝戦は4マップ先取制(Best of 7)で実施され、お互いの選択マップでそれぞれ勝利し1-1となった後は USG Iridata が2マップを連取し3-1で王手。 USG Iridata が圧倒的有利で進めたはずの5試合目は USG Supreme が観客を騒然とさせる大逆転劇で見事に勝利。
続くHanamuraも大接戦となりましたが、 USG Iridata が見事に勝利し日本一の座を獲得しました。
※ のすけのサブだぞは3位でしたが、不正ツールの使用が発覚し入賞取り消しとなりました。以下の順位は一つずつ繰り上げで表記しています。
USG Iridata – Novady, Aktm, Vader, defuse, ta1yo, clairel
USG Supreme – deartn、keisuke3、Jasper、seleyne、hotate、Pepper
「MVPだと思うプレーヤーは?」との質問後、選ばれるよう祈るAktm選手。その後、見事に選出されました。
愛用ウィンストンのダンスを再現していた(されられた)Novady選手。
動画: https://clips.twitch.tv/BeautifulChillyReubenKeepo
今大会を見ていて印象的だったのは両チーム共にコミュニケーション量が圧倒的に多いこと。
状況ごとにその瞬間に倒すべき敵キャラクター名を「ゼニヤッタ!ゼニヤッタ!ゼニヤッタ!」といったように連呼して味方にフォーカスさせるのですが、これをしながら局面に合わせた指示もするというのを両チームとも6試合ぶっ続けでやり続けていました。
試合後、 USG Iridata が勝利したチームとしての強みについて質問してみたところ、 Vader選手に答えていただけました。
Vader「Overwatchはチームでやる競技で、コミュニケーションが重要です。他のチームゲームは5vs5が多いですが、6vs6となるとさらにチーム内での話し合いが重要になるので、そこにどれだけ真摯に取り組めるかが大切です。この6人で話し合うのはお互いに言いたい事があるので正直かなり大変です。でも、言わないとこういった舞台に立てないですし、海外はコーチがいるのが当たり前ですが、自分達にはいないのでそういったしんどい作業をしていかなくてはなりません。この6人になってからはそういう時間を多く取っているので、そこが強みとなっているのかもしれません。」
他のメンバーも各メンバーが怒ったり指摘が厳しかったりというエピソードを話していて、本当に大変ですがそれだけみんな勝ちに貪欲なのだなということが伝わってきました。Vader選手は、海外チームとのスクリムは負けることが多いのでもっとチームとして前向きに取り組んでいきたいともコメントしていました。
普段の練習や生活についても質問させていただいたのですが、現在チームメンバーは全員がゲーミングハウスでの共同生活をしながら練習をしており、現役高校生のta1yo選手が帰ってくる17時頃から練習試合を行ない、途中で1時間の食事休憩を挟んでから日付けが変わるくらいまで試合を実施。その後、1~2時間の反省会、他の時間はライバルマッチ等の個人練習を行なっているそうです。
この USG Iridata のメンバーに非常に高い対応力で応戦していた USG Supreme も日々厳しい練習をしているのではないかと思います。
大会を主催したNVIDIAの谷口氏は以下のようにコメントしていました。
非常に白熱した展開で、土壇場から逆転出来るプロゲーマーの精神力を見ることが出来て、今後の日本eスポーツが楽しみになりました。
NVIDIAはもっともっとeスポーツを盛り上げていきたいと思いますので、継続してこのようなeスポーツ大会を開催していきます。
Twitchで観戦していた視聴者の方も、次回は時間があればeスポーツの現場に来て生でこの熱狂を見ていただきたいですね。
Noppo氏に質問してみたところ、今後も『GeForce CUP』を開催していく予定で、『Overwatch』以外のタイトルも検討していくそうです。個人的に『Counter-Strike: Global Offensive』をお願いしておきました。
今大会に出場した12選手のうちなんと7名が、今後実施される『Overwatch World Cup』の日本代表候補に選出されています。
本大会には、「競技委員会」メンバーの StanSmithさん、 江尻勝さん、「選考サポートメンバー」の mizuiroさん、 abara さん、 Nonke さんが来場していました。
「競技委員会」メンバーの1人であるDeToNator代表の江尻氏
今大会の活躍は、今後の選考において参考にされることは間違いないでしょう。みんな腕組みをしているのは偶然です。
大会のストリーミング配信アーカイブ、写真は以下からどうぞ。