『ESL』がCS:GOのルール改定に関する公式見解を発表しました。
2017年5月6~7日にオーストラリアで開催される『Intel Extreme Masters Sydney 2017』のルールブック「2.5 Publisher or ESIC Bans」の項目において「VAC BANから2年後に出場停止が解除される」という趣旨の記載が行なわれました。
2.5 Publisher or ESIC Bans
The league administration reserves the right to refuse players who have standing bans from the game publisher to take part in Intel Extreme Masters tournaments.
Also, ESIC bans will be honored and translated into ESL bans.CSGO VAC bans are specifically honored, but only until 2 years after they have been issued.
https://www.esl-one.com/fileadmin/user_upload/IEM/IEM12Rulebook.pdf
このルールは当初『Intel Extreme Masters Sydney 2017』のみ対象とされていましたが、ESLが主催する『Intel Extreme Masters』『ESL One』『ESL Pro League』といった大会全てに適用されるそうです。
Valveがスポンサードする『Major』大会をESLが開催する場合はこのルールは未適用となる見込みです。
Valveは八百長問題への加担が確認されたプレーヤーについて、Valve公式大会への出場を出場禁止とする処分を言い渡しています。
ESLはこれに追従する方針を発表済みで、Valveから八百長に関連して出場禁処分をうけた選手は『ESL』関連大会に参加する事が出来ません。これらは『VAC BAN』とは無関係な処分となることから、今回のルール改定に影響されず2年が経っても出場禁止が解除されることはいまのところありません。
このルール改定はコミュニティで大きな話題となり議論が重ねられています。
個人的に、今回のルール改定は現状だとあまり意味があるものにならないのではと思っています。
『ESL』主催大会はグローバルで開催されている大会の一部であり、他にも多数のトップティア大会が存在しています。こういった大会は基本的にVAC BAN歴を持つ選手は出場が認められていません。
プロチームは全ての大会にチャンスを求めて出場することになるため、『ESL』だけのためにVAC BAN歴を持つ選手をラインナップに加えるというのは活動範囲を狭くするリスキーな行為になります。『ESL』以外は別の選手を使うという手も考えられますが、わざわざそんな使い分けをするというのも現実的ではありません。
また、明らかな『VAC BAN』を受けた選手が復帰してもコミュニティとしては受け入れがたいものなので一般的な感覚として「チームに加えよう」「応援しよう」という気持ちにはならないですし、復帰自体が難しいのではないでしょうか。
今後、『ESL』以外の大会運営団体が次々に今回のルール改定に準拠していくのであれば話は変わってくると思いますが、現状では先のとおりあまり意味が無さそうです。