一般社団法人e-sports促進機構が主催するスマートフォンeスポーツ大会『モンストグランプリ2016 チャンピオンシップ決勝大会』で今池壁ドンズが優勝となりました。
『モンストグランプリ2016 チャンピオンシップ決勝大会』は、2016年9月25日(日)に千葉県・幕張メッセで実施された、人気ゲームアプリ「モンスターストライク」のスピンオフタイトルである「モンストスタジアム」を使用したスマートフォンゲームのeスポーツイベントです。
大会には北海道、東北、関東、関西、中部、中国・四国、九州の7エリアで開催された地方予選大会を勝ち抜いた16チーム(1チームは4人構成)が出場。
大会は負けたらそこでトーナメント脱落となるシングルイリミネーション方式を採用し、各試合は4vs4のタイムアタック形式で実施されました。
結果は、圧倒的な安定力と強さを見せつけた 今池壁ドンズ の圧勝という結果になりました。
1位: 今池壁ドンズ
2位: 〔笑〕獣神亭一門
3-4位: 平成の開国スクラッチ
3-4位: AGO Japan
1位
2位
3位
ベスト8
大会は、ゲームの中でも非常に難易度が高いステージを舞台に、チーム内で各選手が1ターンずつ交代しながらステージを攻略していくタイムアタック形式で進行されました。「モンスターストライク」は自分も130レベルくらいになるまでプレーしていましたが、大会で使用された難易度のマップは自分だと10回やって数回クリアできるかどうかというものにも関わらず、各チームとも全国決勝大会まで進出するチームだけあり、楽々とマップを攻略しタイムを競い合っていきました。
その中で見事に決勝までコマを進めたのは、関西予選2位の 〔笑〕獣神亭一門と 中部予選1位の 今池壁ドンズ。
自分は「モンストスタジアム」のシーンについては追っていないので詳しくはありませんでしたが、両方ともファンがついた有名なチームのようでした。双方とも、パフォーマンスをしたりインタビューの受け答えがうまく、16チームの中でも強い印象を受けたチームだったので気付けば本日注目しながら見ていた2チームでした。
今池壁ドンズ
〔笑〕獣神亭一門
決勝は3本勝負の2セット先取制となるBest of 3形式での対戦。
1試合目のステージは「緑林の邪竜」で、各チームの構成は下記の通り。
今池壁ドンズは、次の選手が高ダメージを出せる位置取りが出来るような動きを心がけながら効果的に敵を倒して次々にステージを攻略していきます。 〔笑〕獣神亭一門も負けじと追上げますが、気付けば中盤で約40秒の差を付けられ、そのまま 今池壁ドンズが逃げ切り。
今池壁ドンズは各選手に順番が回ってきてからショットするまでが早く、この小さな時間の積み重ねが最終的に大きなタイムさに繋がっていたようです。
2試合目は定番の高難易度ステージ「怨炎!黄泉の主宰神」。
こちらも先ほどと同様で、 今池壁ドンズが見事な連係で敵を倒しつつ、ここぞという的確なタイミングでストライクショット(ターン数を経て使うことが出来る超必殺技)を繰り出しながらタイムを縮めていき、 〔笑〕獣神亭一門に47秒近い差をつけてストレート勝ち。見事に日本一の座を獲得しました。
ストライクショット炸裂
今池壁ドンズ優勝
勝利後は握手でお互いの健闘を讃えていました
今池壁ドンズは決勝まで大きなミスがなく安定した戦い方を見せていました。ゲームがあまりにも上手い人がプレーしているとそのゲームが簡単に見える、という現象を体験したことはないでしょうか? 今池壁ドンズのプレーはまさにこれで、本当に無駄がなく攻略されていて、試合なのにお手本動画を見ているかのような見事さでした。
優勝した 今池壁ドンズのリーダー なんとかキララEL選手は「モンストは頭を使うと思ったようにプレー出来る本当によく出来た最高に面白いゲーム。この好きなゲームで大会に出て結果を残せて本当にうれしいです。まだやったことがない人はぜひプレーしてみてください」とコメント(下記写真:優勝カップを手にしているのがなんとかキララEL選手。
XFLAGスタジオの木村弘毅プロデューサーは、開発者の想像を超えるプレーの連続で優勝した 今池壁ドンズを絶賛すると共に、次回大会もさらに驚きの仕掛けを作って、試合を楽しんでもらいたいとコメントしていました。
本大会は、プレスリリースでは賞金総額5,000万円で開催される日本最大規模のe-sortsイベントと紹介されており、世界的な人気スマートフォンゲーム「モンスターストライク」をベースとした「モンストスタジアム」を使って国内ゲーム大会最高賞金総額で開催される大会に興味があり、取材申し込みをして観戦してきました。
しかし、「e-Sports」という言葉は大会開催中の実況解説陣、プロデューサー、選手から一度たりとも登場しませんでした。後ほど大会特設サイトを見てみましたがこちらも同様に記載が無く、「e-Sports」を前面に押し出したイベントでは全くありませんでした。
ただ、そういった言葉はありませんでしたが、各チームのプレーを見ると攻略のためにかなりの練習を積んできたことがわかりましたし、勝利を目指し仲間たちとコミュニケーションをとりながら真剣にゲームに取り組む様子や、手作りの応援ボードをかかげながら大声で応援する熱心なファンがついているチームもいたのはまさに「e-Sports」な印象を受けました。
一方で残念と思える点が2つ。トーナメント中、試合に敗退したチームがインタビューを受けている際に味方のミスを咎める発言が飛び出したことが1点。
もう1つは、試合中にネットワークトラブルで片方のチームの画面が止まってしまったことに対する対応。主催者側は問題なしと判断して継続しましたが、これは試合結果に大きな影響を及ぼしました。イベントでは、ゲームの有料ガチャ等で使用できる「オーブ」が当たる勝利チーム予想企画が行なわれていたこともあり、ストリーミング配信でこの対応に対するコメント投稿が殺到しました。
その結果、審議という形で大会が50分近く中断され最終的に運営に不手際であったことの謝罪と、両者に再戦の意志がないことから再試合は行なわないとの決定が発表されました。ルールページを確認したところ、試合がトラブルで中断された場合の取り決めに関する記載がなく、これがこの問題解決に時間がかかった要因だと思われます。
今回大会を観戦して、スマートフォンやPCなどプラットフォームに関わらず選手が真剣に競い合う様子やプレーが素晴らしければ観客は熱狂することが出来るということ。そして、そのような大会かつ高額な賞金をかけて実施するにはルールをしっかりと整備しておく必要があると改めて感じました。
選手、観客が熱狂する様子
大会の実況放送アーカイブはニコニコ生放送のタイムシフト機能を通じてみることが出来ます。
実況解説陣
左から: MC・カワクボさん、解説陣: テルーマンさん、タイガー桜井さん、宮坊さん、ターザン馬場園さん
大会写真
賞金2000万・・・?現金で・・?ゲームマネーじゃなくて?
桁や単位間違ってるんじゃないかと疑ってしまう程高いな。
FPSの国内大会の賞金20万円とか死にたくなるレベル。