6月18日(土)にベルサール秋葉原で開催された『NVIDIA Ultimate Festa 2016』内にて、日本のトッププロゲーマーが集結し「日本プロゲーマー サミット」が実施されました。
左より: STABA(4dimensioN eTROVE)、YamatoN(DeToNator)、Ceros(DetonatioN Gaming)、DustelBox(DetonatioN Gaming)、かずのこ(Team GODGARDEN)、Noppo(NVIDIA)、浦瀬ゆき
「日本プロゲーマー サミット」には、様々なゲームタイトルで活躍するプロゲーマー5名が登場。
イベントは、元プロゲーマーで現在はNVIDIAでコンスーマー マーケティング マネージャーを務める谷口純也(Noppo)氏と浦瀬ゆきさんの進行で進められ、様々なお題にプロゲーマーが回答するという流れで実施されました。
今回はその一部を紹介します。
プロゲーマーとは一体どういう職業なのかに迫る質問。
DeToNatorのOverwatch部門リーダーの YamatoN選手はプロゲーマーを「ゲーム盛り上げ屋さん」として、プロとして競技に勝つとことにより発言や行動の信頼性を高め、自分がやっているゲームを知らない人に知ってもらい、さらにはプレーしてもらえるようにする存在であると説明していました。
「ウルトラストリートファイター4」の世界王者(Capcom Cup 2015優勝)でTeam GODGARDENに所属する かずのこ選手は、ゲームで勝利を目指しながら活動し、お金をもらって生活している人をプロゲーマーと捉えており、試合に勝つことで見ている人にモチベーションを与えられる存在でもあるとコメントしました。
Ceros選手は、このお題について「まずとにかく強くなれば良い」と回答。
League of Legendsにはランキングの仕組みがあり、上位に入ることで注目されトップチームからスカウトされプロとして生活できるチャンスが生まれると説明しました。ただ強いだけでなく、信頼出来る人物であることもプロとして生活していくのに重要な要素であることも強調していました。
では強くなるにはどうしたら良いかという質問には、自分の場合は強くなる、上手くなるために何がダメだったのかという理由を考えるということを努力ではなく無意識に継続していたことが強くなれた秘訣と回答。強くなる過程を楽しんでいたそうです。
DetonatioN Gamingに新設された Overwatch部門で活動する DustelBox選手はプロとして生活していくのに必要なのは「セルフプロデュース」能力を持つ事と説明。
スカウトが期待出来ないゲームをしていたので、自分でYouTubeに動画を上げたり、イベントに出演することで名前を売る努力をしていたそうで、これらの努力によりプロゲーマーとして生活することができるようになったそうです。
かずのこ選手も「セルフプロデュース」に加えて、信頼出来る仲間がまわりにいることを挙げました。 かずのこ選手はゲームばかりをやっていたのでそれ以外は何も出来なかったものの、自分の価値を企業にこのようにPRできる、という手助けをしてくれる人がいたおかげでプロとして生活と出来るようになったとしていました。
プロゲーマーとして答えるのに困るのではないかという難しい質問ですが、 4dimensioN eTROVE所属の STABA選手は「暴言を吐くプロゲーマー」と回答。
実際に世界トップクラスの実力を持ちながらも若さ故にチーム内外で暴言を吐き居場所を失なってしまったプロ選手の事例を紹介。
YamatoN選手は「信頼を損なう行動」をすることで、プロゲーマーの活動に説得力がなくなると指摘。
かずのこ選手も、プロゲーマーは注目を集める存在なので評価を落とす行動をすることで全体がそういうイメージで見られてしまうため、そのような行動をする人はプロゲーマーに向いていないのではないかとコメントしていました。
紹介しきれない回答については、以下より配信アーカイブを見ることができますので、プロゲーマーを志す方は是非ともチェックしてみて下さい。
配信アーカイブ
進行の Noppo氏は、集まってくれたトッププロ達には共通した考えが多く見られ、そのような人が最終的にプロとして残るのだなと実感したそう。
素晴らしい振る舞いや考え方を持つプロが増えていくことで、日本のeスポーツシーンが伸びていくことになるのではないかと締めくくりました。
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