eスポーツ、FPS、MOBA、ゲーミングデバイスの最新情報を紹介する個人ニュースサイト

TyLooがqz選手のVAC BAN歴による『IEM 2016 Taipei』失格処分について公式コメントを発表

TyLoo

中国のプロゲームチーム China TyLooが『Intel Extreme Masters 2016 Taipei』失格処分について公式コメントを発表しました。

TyLooが IEM 2016 Taipei 失格処分についてコメント

試合前にVAC BAN歴が明らかとなり失格処分に

China TyLooは『Intel Extreme Masters 2016 Taipei』CS:GO部門に中国予選を勝ち抜き出場権を獲得していましたが、グループステージ予選を前に China Quanqing “qz” Wu選手が「Valve Anti-Cheat System (VAC)」によって2013年にBANされていた事が明らかとなりチームは失格処分となりました。

TyLooのマネジメントとチームメイトはVAC BANされていたことを認識

TyLooはチームの公式サイトに、失格となった事実とqz選手からのコメントを掲載。
こちらによると、チームのマネジメントとチームメイト4名は、qz選手が過去にSteam アカウントがVAC BAN処分となったことを知ってはいたものの、この事が『IEM 2016 Taipei』を失格処分となる理由とは認識していなかったそうです。

qz選手がコメントで経緯説明と謝罪を実施

qz選手のコメントによると、VAC BANとなったのは2013年に開催された『MSI Beat it!』で使用したSteamアカウントとのこと。

当時、中国でCS:GOはそれほど人気が無く中国元や決済手段の「Alipay」を使って同タイトルを購入することが難しい状況だったことから複数のSteamアカウントを共有してゲームをプレーしていたそうで、その中でqz選手が使用していたアカウントが突如としてVAC BANされたと説明しています。

また、qz選手は自分には良心があり、チート等の不正は行なっていないと誓っていますが、アカウントを共有していた誰かがチートを使っていたかはわからないとコメントしていました。

TyLooはqz選手を処罰せず

チームは公式サイトにて、qz選手を処罰しない方針を合わせて発表。

qz選手もチームメイトとチームが自身を信じてくれたことは非常にうれしく、それで十分とコメントしていましたが、どのような形であれ使用していたSteamアカウントがVAC BANされているqz選手が今後開催されるValveの関連大会にも出場するのは絶望的となるでしょう。

他人のアカウント使用は禁止行為

Steamでゲームをプレーしているユーザーは、誰もがSteamの利用規約に同意している状態にあります。

この規約において、アカウント貸与は禁止されており、またアカウント上での活動にはアカウントを所有する個人が責任を負うことが明記されています。

G.本コンテンツ/本サービスの使用に対する制限
(中略)
ユーザーは、本コンテンツ/本サービスを自己使用する権利はありますが、以下のいずれも行うことはできません。(i)本規約の他の規定(利用権対象物に関する規定またはサービス利用規定を含みます)で明示的に許可される場合を除き、事前に Valve から書面による同意を得ることなく、なんらかの方法で、本コンテンツ/本サービスの複製物を第三者へ販売すること、本コンテンツ/本サービスの複製物上に第三者を権利者とする担保権を設定すること、本コンテンツ/本サービスの複製物を第三者へ譲渡すること、または本コンテンツ/本サービスを第三者に賃貸、もしくは使用許諾すること

4. オンライン上での行動、不正行為、および違法な行為

ユーザーは、ユーザーのログインおよび/またはパスワードを使用して行われるユーザーのアカウントの使用やユーザーのアカウントおよび Steam の使用から生じる Steam を介したあらゆる通信および活動については、ユーザーが個人的に責任を負うこと

C.ユーザーアカウント

ユーザーは、Steam 関連の登録プロセス後に Steam アカウント(以下「アカウント」)を作成します。ユーザーアカウントには、ユーザーが利用権対象物、本コンテンツ/本サービスおよび対象ハードウェアの購入時に Valve へ提供する、課金に必要な情報が含まれる場合があります。Valve が別途明確に認めた場合を除き、ユーザーのパスワードまたはアカウントについて、第三者へ口外したり、第三者と共有したり、第三者による使用を許可したりすることはできません。ユーザーのログインやパスワードによる自身のアカウントの使用は、ユーザーによって行われるものとみなされ、ユーザーは、その使用に対し、また自身のコンピュータシステムのセキュリティに対し責任を負います。Valve は、ユーザーのパスワードおよびアカウントの使用や、ユーザーのログイン名およびパスワードの使用から生じる Steam を介したあらゆる通信および活動について責任を負いません。ユーザーアカウントの利用権を第三者に売却したり、この利用権を根拠に料金などを徴収したり、ユーザーアカウントを譲渡したりすることはできません。また、本規約(利用権対象物に関する規定またはサービス利用規定を含みます)で明確に許可される場合または Valve が別途明確に許可している場合を除き、利用権対象物の利用権を第三者に売却したり、この利用権を根拠に料金などを徴収したり、利用権対象物を譲渡したりすることもできません。

VAC BANを受けた際に「友達や兄弟にアカウントを貸したところ不正ツールを使われてしまったようだ」というものがよく見かけられますがこれらは規約に抵触しているので釈明として正当だとは認められないでしょう。

今回のqz選手の場合は他人のアカウントを使用していたとの説明で解釈がどうなるのかは微妙なところですが、そもそもその場合だと利用規約に同意していないことになりますし、大会に自身のアカウントと申請して出場していたということもあり、どちらにしてもプロの大会に出場を禁止とする処分が下されても文句は言えない状況にあるかと思います。

情報元

この記事を書いた人
Negitaku.org 運営者(2002年より)。Counter-Strikeシリーズ、Dota 2が大好きです。 じゃがいも、誤字脱字を見つけるのが苦手です。

https://twitter.com/YossyFPS/
SNSでフォローする
YouTube

取材動画、ポッドキャスト等配信中。チャンネル登録をお願いします!


アフター6ジャンクション出演時アーカイブ