世界最大のeスポーツリーグ『Electronic Sports League(ESL)』が『E-Sports Entertainment Association(ESEA)』のプラットフォームを買収することを発表しました。
『ESEA』はアメリカでプロゲームチーム Team 3Dを立ちあげたCraig “Torbull” Levine 氏が創設したeスポーツプラットフォームです。アメリカをベースにオンライン・オフラインの大会を長年に渡り開催しており最近ではアジアや中東へのサービスを拡大していました。
『ESL』は北米展開加速の足かがりとして、この『ESEA』を買収することを発表。
両者は、2015年4月より賞金総額100万ドルの『ESL ESEA Pro League』を共同開催しており密接な関係となっていました。
『ESL』は2015年7月にスウェーデンのメディアカンパニー「Modern Times Group(MTG)」に7割の株式が購入されました。また、同社は世界最大級のeスポーツ&デジタルフェスティバル『DreamHack』も買収しています。
今後はヨーロッパやCISエリアで展開している『FACEIT』あたりが買収の対象となるのではないかと予想出来ます。
eスポーツが急成長していることはみなさんがご存じのとおりです。この買収は、ESEAがより大きな会社としてゲーミング産業に関与していくために必要なステップでした。
ESLを選択する際に、長年のパートナーでありeスポーツ企業である同社は信頼出来ると確信していました。
ESEAの運営は信じられないほど楽しいものでした。私は、これまで12年に渡り共に成長してきたコミュニティと皆さんを誇りに思います。
Counter-StrikeはESLと競技ゲームシーンの歴史において最も速く成長しているeスポーツゲームの1つであり、その成長を継続してサポートしたいと思っています。
ESLによる世界最高のアンチチートテクノロジーを持ち込むことにより、eスポーツ産業において成長・拡大し続けることが可能となります。
ESEAは、ESL傘下においてESLの全製品やサービスにアクセス可能な独立した運営体として継続していきます。ESEAのメンバーは、既存のなじみ深いESEAのブランド名やコミユニティの素晴らしいサービスを継続して期待することが出来ます。
私たちは、最近ESLのバンクーバースタジオを立ちあげた北米におけるeスポーツの未来を手にしたことに特に興奮しています。ESLはESEAプラットフォームとチームの追加によって、eスポーツにおいて驚くことを成し遂げるための大きな立場を手に入れました。
『ESEA』の運営やサービス力は実績あるものですが、下記のようにいくつかの問題が発生していた事実があります。
こちらは、開発者が私欲のために、多数のゲーマーが利用するESEAクライアントにBitCoinを採掘するコードを埋め込み利益を得ていたとして大問題となりました。
また、『ESEA』はサービスを利用するためのクライアントのアップデートを行なった際に、不正対策を理由に同クライアントがPC内を常時チェックする仕組みを入れて反発を受けました。それに対し、「使いたくなければアンインストール、課金サービスをキャンセルすればよい」といった対応をしたことからボイコット騒動にまで発展した経緯があります。その結果、『ESEA』でゲームを楽しむ人が減り、ライバルの『FACEIT』にゲーマーが流れるという状況が発生していました。