日本のプロゲームチーム DetonatioNが、6月28日にLeague of Legends 部門 Detonation FocusMeのメンバー変更を発表しました。
チーム公式サイトでは、 MKZに所属していた Kim “Procxin” Se-Young選手(Jungle担当)の加入、Support担当の Hwang “Hwang” Youngsik選手の脱退、そして Zenith選手の解雇が発表されました。
解雇に関する発表を公式サイトより引用します。
先日、加入を発表させていただきましたZenith氏ですが、重大な契約違反がありましたため、当チームから解雇することとなりました。
本違反行為は、本契約締結以前のものでありますが、その責任を追及すべくチームDetonatioNとしての対応が決まっていなかった為、皆様への発表が遅れましたこと、お詫び申し上げます。Zenith氏におきましては、当チームのSupportとなるべく、その加入をたいへん喜ばしく迎えさせて頂きました。近い将来(LJL2015 S2)においてスターターとしてゲーミングハウスに迎えるべく準備をしておりましたが、その矢先、Zenith氏の『情報漏えい』が発生しました。
他チーム関係者(現在はチームから離脱)にPC版LINEにおいて当チームの選手事情・運営内情および次試合のPick/Banなどの情報をPC版LINEのトークで提供していた様子が、Zenith氏その本人の配信画面に掲載されました。
配信はその場で停止し、その録画を削除しましたが、既にその様子はスクリーンショットなどのキャプション画像で残って居た為、本人へ事情を確認しましたところ、当人がこれらの『情報漏えい』を認めたものです。当チームに対しての著しい不利益行動および他チームへの迷惑行為など、プロスポーツシーンにあるまじき行動であった為、チームDetonatioNは、該当選手であるZenith氏との正式契約を破棄・解雇することを決定いたしました。
この後、この件に関連するチーム等から新たなアナウンスがあるかと思いましたが、特に続報が無かったため、試合というのが公式大会なのか、その場合、対戦相手が事前にゲームプランを知り得た状態で試合に挑んでいたことになるのかなどの疑問について確認を行なうことにしました。
まずは、解雇となってしまったZenith氏にSNSでコンタクトを取り事実確認についてお願いしたところ、協力していただくことができました。また、そこからわかった事実に関連して『LEAGUE OF LEGENDS JAPAN LEAGUE』にも質問をさせていただきました。
他チーム関係者への情報伝達は事実
まず、Zenith氏に今回チームが発表した内容、そしてDetonatioNのチーム内部情報や、次の試合でのPick/Ban計画を伝えたことについて事実かどうかを確認したところ、これらは事実であり、チームが行なった解雇措置についても了承したものであるのとの回答でした。
情報を伝えたのは2チームの関係者
他チームの関係者に情報を伝えたのは計2チームで、それぞれチームの内部情報を伝えたのが1チーム、Pick/Ban等の試合に関する情報を伝えたのが1チーム。両チーム共に『LEAGUE OF LEGENDS JAPAN LEAGUE Season 2』の出場チームとのことです。
※チーム名の掲載は見合わせました
金銭のやり取りや、第三者からの依頼は無し
まず発表を読んだ時に受けた印象は「スパイ行為」であり、他チームが勝利するために結託して情報をやりとりしているのではないかというものでした。
この点について確認したところ、依頼を受けたり、金銭的な報酬を得て情報を伝えた事実はなく、Zenith氏個人の意志によって行なった行為とのことです。
情報を伝えることで特定のチームを有利にしようという意図もなかったとのことで、では具体的になぜそのようなことをしてしまったのかという質問については回答を得られませんでした。
『LEAGUE OF LEGENDS JAPAN LEAGUE』の調査結果
情報を伝えたのが共に『LEAGUE OF LEGENDS JAPAN LEAGUE』出場チームの関係者で、公式試合前にゲームプランに関する情報が対戦チームに伝わっていたことに関して運営サイドはどのような判断・対応をするのかについて、問い合わせを行ないました。
リーグを運営する株式会社SANKOによると、本件についての情報が入った時点でチームと当該選手に聞き取り調査を行い、結果としてLJLの公平性を欠くような情報漏洩や八百長行為を証明するような事実はないと判断したとのこと。
Season2は現在までにRound8までが終了しており、7/4(土)にRound9、7/11(土)に最終戦となるRound10が実施となる予定です。
最後に
今回、Zenith氏、株式会社SANKO共に急な問い合わせにも関わらず丁寧に対応していただきました。
質問してわかったのは上記のような結果ですが、個人的には本件のようなことがプロリーグで行なわれていたことはかなりの問題であるという認識です。
内部調査の結果問題が無かったという判断については報告があった方が良かったと思いますし、情報を受け取っていたチームもその当事者はチームを去ったから関係なしというのではなく、同じく何らかのアナウンスをするべきなのではないでしょうか。