FnaticのCounter-Strike: Global Offensiveチームに所属するMarkus “pronax” Wallsten選手が『DreamHack CS:GO Championship』で起きた棄権にまつわる件についてコメントしました。
Fnaticの特殊ブ―スティング使用、棄権について
事の発端についての簡単なまとめ
- 『DreamHack CS:GO Championship』の準決勝 Fnatic [vs] LDLC 戦 第3マップのde_overpassにおいて、 Fnaticが通常は視認出来ないマップオブジェクトを利用した特殊なブースティングのテクニックを使用
- このテクニックを使うことで、通常見ることができないエリアを視認し、さらに攻撃が可能となるアドバンテージを得られる
- Fnaticは実際に複数開始使用しLDLCの選手を倒すなどした。最終的にこの試合では勝利した
- これがルールに記載されている「pixelwalking」の利用にあたりルール違反ではないかと試合後に LDLCから抗議が入り、審議が行なわれた (ルール: http://files.dreamhack.se/rules/DHS13_CSGO_Rules.pdf ※ただし2013年大会のもの)
- 「試合を後半からやり直す」という案も出ていたが、最終的に「再試合」の判定が下された
- Fnaticはこの結果、大会を棄権することを選択。
- LDLCは最終的に大会で優勝し、賞金10万ドルとチャンピオンの称号を獲得した
pronax選手のブースティングに関する見解
pronax選手は自身のFacebookにて、overpassでのブースティング、棄権、昨今のチート騒動に関して投稿しました。長文なので今回の件に関する所をいくつか抜き出してみました。
- Fnaticはフェアにゲームを行なおうと心がけている。自分にとって、ルールを守り対戦相手に最善を尽くすことは絶対である。
- Fnaticは特殊ブースティングを使用することルール違反になるとは思っていなかった
- LDLCがグループステージの Ninjas in Pyjamas戦で似たようなブースティングを使用しているのを見て、他のチームが知らないテクニックをFnatic以外にLDLCも見つけていたことを知った
- LDLCは試合中、Fnaticのブースティングに早く気づいていれば、AWPやScoutを買ってolofmeisterを視界外から倒すという対策を取る事が出来たはず
- Fnaticに大会を壊すような意図はなかった。ファンに素晴らしいショーを見せ、Fnaticが世界最高のチームであることを再び証明したい。
pronax選手のコメントを読むと、ルール違反という認識がなく研究して得た他のチームが知らない有利なテクニックを使っただけという見解だと思います。
FnaticとLDLCのブースティングは結果として同じような効果を得ていますが、Fnaticは「pixelwalking」のルールに抵触しているのが今回は問題ということのようです。
DOTA2の世界大会では、Natus VincereがPudgeとChenを組み合わせたバグ技を使用し勝利したという事例があります。この時はルール違反とはならずにNatus Vincereが勝ち進みました。この時も多くの批判が起きましたが、一方でこのプレーがスーパープレー動画集に収録されるというようこともありました。
Fnaticが準決勝 第3マップの再試合を棄権した理由
- DreamHackのAdminがde_overpassを0-0から再試合とする、という決定を下したのは正しいと思う
- Fnaticはこの試合に勝つ術がなかったし、様々なことがおきて他の選手はプレーするモチベーションがなかった
- Fnaticは再試合を棄権する判断を下し、勝ち上がるLDLCの幸運を祈った
※追記 (2014-12-02 23:48)
チームのスポンサーである「SteelSeries」がFnaticに棄権するようにすすめたという情報が掲載されていました
情報元
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