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競技ゲーミングの普及を目指すアマチュアリーグ『Japan Competitive Gaming(JCG)』のディレクター 松本(まつじゅん)氏インタビュー(前編)

松本(まつじゅん)氏インタビュー

先日設立が発表された競技ゲーミングの普及を目指すアマチュアリーグ『Japan Competitive Gaming(JCG)』のディレクター 松本順一(まつじゅん)氏にインタビューを行なってきました(前編)。

※インタビュー時に会話に夢中になって写真を撮れなかったので、4/19(金)に行なわれた事業説明会の写真を使用しています

Japan Competitive Gaming(JCG) インタビュー (前編)

JCG は eスポーツ界の進化と日本の現状におけるギャップを埋めるため、基盤となるアマチュア層の充実を測るために設立されたものです。

JCG はパソコン用機器の販売などを手がける株式会社マイルストーンの新規事業としてスタートしたもので運営責任者として RTS 系タイトルのコミュニティ運営や実況配信で有名な「まつじゅん」こと松本順一氏が就任しています。

個人的に気になったことを質問してきました。長くなったので前編で今回の取り組みを行う事になった経緯的なお話、後編で今後の展開などについて紹介していきます。

今回、JCG の発表が行なわれましたが、そもそもどういう経緯でマイルストーン社で事業を立ち上げることになったのでしょうか?

まつじゅん: 弊社の社長は台湾の方なのですが、あちらは非常にゲーミング、eスポーツが盛んで日本でもそのようなシーンを作る事が出来ないかと興味を持っていたそうです。

マイルストーンの社員に、僕の配信を見たりコミュニティに参加してくれている人がいまして、彼が「こういう人がいますよ」と社長に僕を紹介して引き合わせてくれました。これが今年の 1 月くらいのことですね。

それから何度もお話しする機会がありまして、僕のやりたいこと、考えていることを事業にするならこんな形、ということを説明しました。その結果、ぜひ事業として一緒にやっていこうということになりました。

まつじゅんこと松本氏とマイルストーン代表取締役の李 光耀 氏

まつじゅんこと松本氏とマイルストーン代表取締役の李 光耀 氏

今回「eスポーツ」ではなく「ゲーミング」という名称を使用していますが、このようにした理由は?

まつじゅん: 正直、どうするかはすごく迷ったんですよ。
日本だと「eスポーツ」という言葉はすぐにわかってもらえなかったり変に誤解を受けたりすることもありますが、「ゲーミング」だとゲームのことだとすぐにわかりますよね。

例えば、アメリカでは車のレースのことを「モータースポーツ」というのですが、日本ではそれだとあまり通じなくて「カーレース」の方がすぐに理解してもらえたりします。
そこでわかりやすい「ゲーミング」ということでやっていくことに決めました。

先日海外に行って来たのですが、「ゲーミング」という言葉を使って僕のやろうとしていることを説明していたら「なんでゲーミングって言うの? eスポーツって言えばわかりやすいのに」と言われてしまって(笑)

その場では結局「eスポーツ」ということで話をしてきました(笑)

現在、すでに eスポーツに関する事業を行なっている会社がいくつかありますが、そういったところに参加しなかったのはなぜでしょうか?これまでに誘われたことなどはありましたか?

まつじゅん: ありましたね。「こういうことでやっていきたい」というプランや方針をご説明いただきました。そのビジョンやプランには共感できる部分もあるのですが、自分がこうしていきたいと考えている事と完全に一致しているかというとそうではありませんでした。

僕はこれまでゲームとは全く違う仕事をしていましたし、子供もいます。
これまでのキャリアを捨てて取り組むことになるのでリスクもありますから、完全に納得いく形でないと参加するのは難しいと思いました。

では、今回マイルストーンで本業としてゲーミングに関わっていくことにした決め手というはなんだったんでしょう。

まつじゅん: そうですね、僕がマイルストーンで一緒にやっていきたいと思ったのは、まず現状のシーンや僕の考え方の根底をわかってくれているということでした。

「1 年目は利益を考えなくて良い。利用者が広がる仕組みを作っていって、そこからいろいろ展開を考えていこう」と。

そのために資金を投資する覚悟をしてくださったり、色々と理解してもらえる部分がありました。それであれば僕も覚悟を決めて一緒にやっていこうと思いました。もう言い訳も出来ないし、逃げられないです。

まつじゅん

まだ世間的にはなじみのないゲーミング、というシーンを作り上げていくことを本業にするわけで一般的には冒険的な判断かと思うのですが、まつじゅんさんはお子さんもいらっしゃいますけど、奧さんは反対したりしなかったのでしょうか。

まつじゅん: いままでも余暇の時間を使ってイベントをしたり配信をしたりしていましたが、応援してくれていましたし、今回の決断も理解してもらっています。

深夜まで配信したりゲームをするけど、週末は 10 時からは家族で遊びに出掛けたりとお父さんの役割もちゃんと果たしていますよ(笑)。

直接妻に聞いたわけではありませんけど、僕がやりたいことを我慢してまで家族のために時間の全てを投資して欲しいという感じでは無いと思うんですね。
父親として家族のためにすることはして、その上で僕がやりたいことを後押ししてくれていると思います。

これまでは趣味で配信やコミュニティ活動をしてきたわけですが、本業としてやっていくうえで不安な点などはありますか?

まつじゅん: これまで matsujun は無料で活動をやってきたのだから、これからも変わらずやっていくだろうと思われてしまわないかが不安ですね。

僕らは全力でゲーマーやユーザーさんのための活動をしようと思っています。ですので、まずプレーヤーのみなさんに受け入れてもらえないといけません。プレーヤーのみなさんから参加費をいただくような方法は現状では難しいとおもっているので、ゲームメーカーさんやゲーミング、eスポーツを推進しようとしてる会社さんに、僕らの事業が存続してほしいと思ってもらい、協賛や仕事をいただかないと成り立っていかないと考えています。

そのあたりをどう思って頂けるのかがわからないので、正直不安な点ですね。
いままでは趣味でやってたのでそういうことはなかったですから。

まつじゅん

将来的な展望として「日本にプロリーグを設立」も視野に入れているとのことでしたが、同様の目標を掲げて活動されている会社さんもありますよね。目標しているのは、独立したプロリーグなのでしょうか。それとも協力してやっていくこともあるのでしょうか。

まつじゅん: そういう段階に来た時にはぜひ色々な方々と一緒にやっていきたいです。
資金的に自分達だけでは厳しいですし、自分達だけでは足りないものがあるので協力していけたらと。

プレーヤーに望まれるものであれば最終的に他の人たちと協業していくものになってもよいと思っています。

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参考

この記事を書いた人
Negitaku.org 運営者(2002年より)。Counter-Strikeシリーズ、Dota 2が大好きです。 じゃがいも、誤字脱字を見つけるのが苦手です。

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