Counter-Strike: Global Offensive公式ブログにて、元iBUYPOWERのメンバー達に対しValveスポンサード大会への出場を禁止する通達が行なわれました。
このような発表が行なわれた原因は、The Daily Dotが報じた記事により、元iBUYPOWERのメンバー達が『CEVO Professional Season 5』の NetcodeGuides.com戦において八百長を行なっていたことが明らかにされたためです。選手達はこの試合結果を自分たちで操作しながら賭けサイトを利用することで利益を得ていました。
これを理由に、Valveがスポンサーを務めるCS:GO大会に下記7名の出場・関与を一切認めない方針を取ることを明らかにしました。
出場禁止対象者
CS:GOチームのコメント
プロゲーマー、マネージャー、チームのスタッフはいかなることがあろうともCS:GOの試合に賭けたり、高額な賭けを行なうギャンブラーと関わったり、賭けに影響する可能性のある情報を流してはなりません。
現在、CS:GOやDota 2 ではプロチームの試合を対象にゲーム内アイテムをかける賭けサイトの利用が流行となっています。ゲームの各アイテムには、Steam Community Marketにおいて希少価値に応じて値段が付けられ取引が行なわれており、中には数十~数百ドルの価値を持つアイテムもあります。
これらのアイテムはSteam Community Marketを通じて売買することで、自身のSteam Walletにその利益を貯めることが可能となります。Steamの利用規約上、Steam Walletに入っているお金を公式に現金化することは出来ませんが、Steam Community Marketを介さず直接交渉するなど別の方法を使えば金銭のやりとりをしてアイテムを受け渡すことは理論上可能となります(選手達がこのような方法で現金化しているかは未確認ですが)。
Steam Wallet にチャージした資金は、返金および譲渡不可の資金となります。Steam Wallet 内の資金は個人財産権に該当せず、Steam 以外では価値を認められないものです。この資金は、Steam を通じて利用権対象物や関連コンテンツ(Steam ストア、または Steam 利用権対象物マーケットプレイスを通じて提供されるゲームや他のアプリケーションなどを含みます)を購入する場合にのみ利用できます。Steam Wallet 内の資金に金銭的な価値はなく、現金との交換はできません。
これまでこのサイトではあえて話題としてきませんでしたが、賭けサイトに関連したプロチームの八百長騒ぎはここ一年間ほどで少なくない数が発覚し、チームが契約を打ち切ったり、大会への出場を禁止するなどの措置が取られてきています。
賭けは、Steamのサブアカウントを利用して実施されることが多いことからバレないだろうという心理があることや、掛け率によっては普通に働くのを超えるような金額に相当するアイテムを手に入れることが可能となる事が実施の動機となっているのではないでしょうか。
掛け率が低いチームに賭けて勝てば高い報酬を得ることが出来ることから、平均収入が低いエリア等で八百長試合が実施され、それが発覚するケースが見かけられています。
※ちなみに、先日開催された 『MLG X Games Aspen CS: GO Invitational』では1日に400万ドル(約4.7億円)相当のアイテムが賭けサイトを通じて動いたとのことです。
ESEA、FACEIT、CEVOは公式サイトにて、Valveの発表した措置に追従し主催大会への出場を認めない方針を発表しました。
ちなみに、Valveがスポンサードする大会として挙げられるのは、賞金総額25万ドルで開催される『DreamHack CS:GO Championship』や『ESL One』シリーズなどになるかと思います。これらの大会には、CS:GO内で販売されている「eSports Case Key」の売上の一部が賞金に割り当てられています。
今後、この他の大会についても同様の措置を取る可能性があり、出場禁止対象となった選手達の活躍を今後見ることは難しい状況といえるでしょう。
元iBPでありながら、さり気なく難を逃れたSkadoodle選手に期待